日本でも高い人気を誇るクリエイターが〈フジロック〉出演などを経てサード・アルバムをリリース。2020年の前作『R.Y.C』はパンク~ロックにインスパイアされたものだったが、ノー・コンセプトだという今回はヒップホップ~ダンス・ミュージック的な方向にやや揺り戻して軽やかに疾走する小気味良いビートで聴かせる。リル・ウージー・ヴァートとシャイガール、ピンクパンサレスを迎えて送る“bbycakes”、エリカ・ド・カシエールが麗しい2ステップ風の“e-motions”、スロウタイをフィーチャーした“up all week”、日本からTohjiが招かれた“slomo”などなど、曲調は思った以上に雑多ながら、総じてポップな作りは彼ならでは。そんななかゲストなしでピュアな熱唱を聴かせる“2gether”が印象的だ。
ムラ・マサ(Mura Masa)『demon time』Tohjiやピンクパンサレスらが参加 ヒップホップ~ダンスミュージックに回帰し軽やかに疾走
