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柴田聡子さんはRYUTistの公式お姉ちゃんなんです(宇野)

──では、曲に触れながら話を進めましょう。まずは、リード曲“オーロラ”について聞かせてください。

佐藤「“オーロラ”は柴田聡子さんに作っていただいた曲で、みんなでアラスカにオーロラを見に行こうって歌詞なんです。

『(エン)』収録曲“オーロラ”

歌詞から情景や気持ちがすごくわかるんですよ。アラスカの寒さとかオーロラを見に行く気持ちになって歌えて、すごく楽しかったです」

宇野「柴田さんは、RYUTistの公式お姉ちゃんなんです(笑)。前作『ファルセット』で“ナイスポーズ”を作っていただいて、ライブもご一緒させていただいて、より仲が深まったんです。

“オーロラ”は、柴田さんが私たちのことを考えてを作ってくださったのかなと思えてうれしくなりました。この曲のレコーディングは、歌割りが決まってなくて4人それぞれが曲を通しで歌ったんです。いつも歌割りが決まってると、メンバーの歌だったり前の人との歌のつながりを考えて歌うことが多いんですけど、“オーロラ”はそうしたことを気にしすぎず、自分の色を思いっきり出して楽しく歌えました」

五十嵐「私もレコーディングがめちゃくちゃ楽しかったです。自分自身で歌を楽しみながら歌ってるなって感じてました。

ただ楽しくて気分が上がりすぎちゃって、ラストのサビの音程を間違えて歌ってたらしいんですよ。そしたら柴田さんが〈むぅちゃんが歌ってる音程の方がかっこいい〉って言ってくださって、そっちが採用になったんです。間違えるのはあまりよくないですけど、ここに関しては採用していただけてうれしかったです」

横山「仲よくなれた柴田さんとのレコーディングで、自分の全力を出せました。“ナイスポーズ”のときは上手く歌えるか不安があったんですけど、今回は声が裏返ってもとにかくいい歌を歌うんだ!って意識で録りに臨めて楽しかったです。

あと、歌詞がすごく好きですね。柴田さんがメンバーのことを思って書いてくださったので、ところどころRYUTistっぽいんです。それに、いろんなお祝いの言葉が詰まっててとにかく希望感が溢れてます」

 

普段と違うかっこいいRYUTistが出せたと思います(宇野)

──では、アルバムの楽曲をそれぞれ紹介していただきたいです。“支度”はオープニングを飾るインストチューンです。

宇野「君島大空さんが作ってくださったんですけど、私たちは完成したアルバムをみんなで聴く会で初めて聴いたんです。最初はどういうこと?って思いました(笑)」

『(エン)』収録曲“支度”

五十嵐「いろんな場面に切り替わって、時空の歪みをすごく感じました。それが巡ってる『(エン)』の感じなのかなって思いました」

宇野「私は深い眠りから目覚めていくイメージがして、そこから“朝の惑星”につながるのかなと思いました」

──“朝の惑星”は朝のまどろみ感と始まりを感じる曲ですね。

佐藤「この曲も君島さんに作っていただいたんです。朝、満員電車の中、少し憂鬱だけどがんばろうってイメージの曲になってます。この曲は、日常の中にあるひとつの夢だったり少しの希望が感じられる気がしてすごくいいなと思いますね。

私、実際、この曲を朝に聴いたんです。朝って結構辛いじゃないですか(笑)。そういうときに元気いっぱいの曲を聴くよりも、私は優しく寄り添ってくれる曲の方が励まされるのですごく素敵でした。ぜひみなさんも朝に聴いて、今日1日がんばろうと思ってもらたらうれしいです」

『(エン)』収録曲“朝の惑星”

──では、“うらぎりもの”は?

宇野「めちゃくちゃ難しかったです。私はいつも曲をいただくと楽譜を見てみんなにピアノを弾いてボーカルメロディーを送るんですけど、この曲に関しては理解するまでに時間がかかりました。メンバーみんなで一緒にがんばろうって感覚でレコーディングに臨みました。

『(エン)』収録曲“うらぎりもの”

作曲と編曲をしてくださった石若(駿)さんが新潟まで来てくれて、〈一番最後の語尾の後ろにアクセントを持ってきて〉とか〈語尾を音に合わせて元気に〉とか、リズム重視のディレクションをしていただいたんです。今までもリズムを意識することはありましたけど、音のカラーに合わせて歌うことがとても新鮮でした。

あと、ラップに寄せないラップが難しかったですね。大変でしたけど、でも新しい試みができて楽しかったです。

歌詞も、最初は意味がわからなかったんですが、毎日聴いてくうちに、すれ違いとか別れの曲だけど最後は私も違う道でがんばるっていうポジティブさがあることに気がついたんです。普段と違うかっこいいRYUTistが出せた曲だと思いますね」