近年はコンスタントに老舗ECMレーベルのローテーションを担い、ECM次世代の代表格に成長しつつある、1972年イタリア・ミラノ生まれのピアニスト、ステファノ・ボラー二による新録。ビル・フリゼール(g)とマーク・ターナー(ts)という現代のジャズシーンでも指折りの個性派プレイヤーを迎えた爽快なセッション作。「ピアノの詩人」と評されるボラーニのイタリア風情とフリゼールの放つメロディのアメリカーナなテイストの化学反応が、絶妙のサウンドを響かせる。さらには自身のリーダー作などとは異なる質感の奔放なプレイを聴かせるマーク・ターナーがひときわ極上。