「これが私たちの歌」
後半のクライマックスは、この日、初めて披露された新曲“Moon Shaped”。仲間がバンドを卒業しても未来に向かって進んでいく、という意思表示だ。そして、ラストナンバーは、きっと演奏するはず、と思っていた“US / アス”。石田が叩くバスドラの力強い響きから始まる疾走感に貫かれたバンドサウンド。「これが私たちの歌」という畳野の歌声には、10年間の思い出が込められているようにも思えて感動的なエンディングだった。
アンコールでは再び弦楽四重奏との共演で“Songbirds”を披露。2時間を超えるライブは幕を閉じた。
他者に優しくできる社会へ
最後のMCで、来年2月10日に京都で行われるライブでくるりと共演することを発表。石田が「来て欲しい」と言うと、福富が「成美ちゃんがそう言うのって珍しいな」と返し、畳野が「私たち、これまでも、素直にそう言って来たらよかったな」と笑う。その様子を見てHomecomingsの絆はこれからも変わらないだろうな、と安心した。
また、今回のコンサートのタイトルについて福富は〈Won’t You Be My Neighbor?（私の隣人になってくれませんか?）〉というのがバンドの新しいテーマであること。そして、誰かに優しくできる社会に少しでも近づけていけたらと想いを語ったが、この日、ライブを観た観客は、束の間、そんな社会を夢見ることができたに違いない。大さん橋ホールを出ると美しい横浜港の夜景が広がり、街もHomecomingsを祝福しているようだった。
SETLIST
Part 1: Chamber set
1. Here
2. Smoke
3. PLAY YARD SYMPHONY
4. LEMON SOUNDS
5. Continue
6. ANOTHER NEW YEAR
7. Drowse
8. 光の庭と魚の夢
9. euphoria / ユーフォリア
10. ラプス
11. Elephant
Part 2: Band set
1.Cakes
2. HURTS
3. アルペジオ
4. i care
5. BUTTERSAND
6. LIGHTS
7. Shadow Boxer
8. Moon Shaped（新曲）
9. Blue Hour
10. US / アス
ENCORE
Songbirds (Chamber set)
RELEASE INFORMATION
リリース日：2024年1月17日（水）
品番：EMF-108 / KAKU-186
形態：レコード
金額：3,960円（税込）
TRACK LIST
SIDE A
1. ラプス
2. US / アス
3. ヘルツ
4. 光の庭と魚の夢
5. アルペジオ
6. i care
SIDE B
7. Shadow Boxer
8. Drowse
9. ribbons
10. まばたき
11. euphoria / ユーフォリア
12. Elephant
PROFILE: Homecomings
畳野彩加（ギター／ボーカル）、福田穂那美（ベース／コーラス）、石田成美（ドラムス／コーラス）、福富優樹（ギター）からなる4ピースバンド。台湾やイギリスなどでの海外ツアーの開催や今年五度目となる〈FUJI ROCK FESTIVAL〉への出演など2012年の結成から精力的に活動を展開。心地よいメロディに日常のなかにある細やかな描写を紡ぐような歌詞が色を添え、耽美でどこか懐かしさを感じさせる歌声が聞く人の耳に寄り添う音楽で支持を広げている。2021年春、IRORIからメジャーデビュー。2023年4月にメジャーセカンドアルバム『New Neighbors』をリリース。12月10日には過去最大規模となる横浜大さん橋ホールでのスペシャルライブを開催した。
配信サイト：https://lnk.to/Homecomings
オフィシャルサイト：http://homecomings.jp/
オンラインショップ：https://homecomings.jp/onlineshop/
YouTube：https://www.youtube.com/@HomecomingsCH
X：https://twitter.com/homcomi
Instagram：https://www.instagram.com/_homecomings_/
TikTok：https://www.tiktok.com/@homecomings_official
