メジャー・デビュー10周年と新体制への移行が重なった2023年を締め括るEPは、自分たちの音楽を届け続ける〈夢追い人〉としての気概に満ちた一枚に。fhána史上最速の激情エモ・ロックとなった表題曲、kevin mitsunaga作のドリーミーなサンプリング・ポップ“Turing”など曲調は多彩。ストリングスとサビで視界が一気に開けるドラマティックな展開が切なくも温かい景色を描く“永遠という光”、分厚い音塊が光を放つ“Last Pages”の美しさも格別だ。佐藤純一がfhána結成にあたって最初に作ったボカロ曲で、いまもライヴで歌われる“光舞う冬の日に”がtowanaの歌唱で新録されたのも感慨深い。