シンガー・ソングライターの児玉真吏奈、LLamaを率いる吉岡哲志、Lainy J GrooveやYeYeなどに貢献してきた浜田淳という関西の音楽シーンで名を馳せる3人が2017年に結成したユニット、Sawa Angstrom(サワ・オングストローム)。エレクトロニカやマイクロ・ハウス的なトラックを下敷きに、キュートな歌を乗せた音楽性で人気を集めてきました。

 「僕は主にベーシストとして活動してきたんですけど、電子音楽もやりたいとずっと思っていたんです。真吏奈ちゃんと何かで対バンしたとき、彼女の歌声を聴いて〈この人や!〉と思って(笑)。吉岡くんを誘って、3人で音楽を作りはじめました」(浜田)。

 「結成した直後に、ヨーロッパでライヴをしたんです。向こうの人のどんな音楽でも分け隔てなく楽しむ感じ、自然と踊ったり声を上げたりするのが素敵で、自分も軽やかになれた。その経験はSawaにとっても大きかったですね」(児玉)。

 帰国した3人は、2018年から2019年の約1年間で5曲入りのEPを4作も配信。さらに2020年には野崎りこんを迎えた“CIRCLE”など「以前より強いサビを持つ楽曲をめざした」(吉岡)というシングル4曲を配信しました。以降はコロナ禍もあって活動ペースを落としたものの、2023年の9月にSACRA MUSICからのメジャー・デビューを発表。その後リリースされた2曲――“Xi Huan Ni”と“QUEST”は、昨今のベース・ミュージックやUKガラージに接近しつつ、メロディーはよりキャッチーに。ポップソングとしての求心力を強めていました。

 「約2年間、地下に潜って制作を続けてきた結果、自分たちの個性を明確にできた気がします」(吉岡)。

Sawa Angstrom 『BUBBLE!』 SACRA MUSIC(2024)

 3月末に配信した最新曲“BUBBLE!”は、〈Spotify on PlayStation〉のCMソングに使用されている楽曲。

 「〈フォンクの要素を取り入れた楽曲〉という先方からのオファーを意識しつつ、ゲームしながら聴くというシチュエーションを考えて疾走感や昂揚感を加えていきました。あとプレステといえば、初代のCMに使われていた〈123〉というフレーズが印象的だったので、それをオマージュしたり」(吉岡)。

 「頭から離れないメロディーや言葉を歌いたいと思っていました」(児玉)。

 比叡山延暦寺で撮影されたユニットの演奏シーンを含むカラフルなCM映像もアイキャッチ力抜群。ソリッドな電子音とコケティッシュな歌声を融合させながらスタイリッシュなポップ・ミュージックを作り出すSawa Angstromは、ゲームのフィールドでも、現実世界でも、プレイヤーの足取りを軽やかにするサウンドトラックを、これからも届けてくれそうです!

 


Sawa Angstrom:児玉真吏奈、吉岡哲志、浜田淳の3名から成るエレクトロニック・ミュージック・ ユニット。2017年に京都で結成。このたびシングル“BUBBLE!”を配信リリースしたばかり。