ブライアンやマイクが〈あの場所〉で再会
映画は〈血縁〉ゆえの功績や苦悩を中心に描かれていくが、それ以外の興味深いエピソードも数多く登場する。1964年にアメリカを席巻したビートルズ旋風とビーチ・ボーイズの関係性や、メンバーがビートルズに対する印象を語っていく展開も見逃せない。ブライアンの“I Want To Hold Your Hand”に対する感想とは? そして、ビートルズの『Rubber Soul』(1965年)が転機となり名作『Pet Sounds』(1966年)の誕生に向かっていく流れへ。ポール・マッカートニーが語った『Pet Sounds』を当時耳にした時の心境にも注目してほしい。
なお、『Pet Sounds』制作中に来日した際の〈家族旅行さながら〉のメンバーの姿を映した貴重な映像も飛び出すので、見逃し厳禁だ。
ほかにも、デニスとチャールズ・マンソンの交流、そしてその後起こってしまったシャロン・テート殺人事件への言及といった踏み込んだシーンも登場する。ファミリーの中にマンソンを誘ってしまい、〈重い十字架を背負った〉デニスを「彼は悪くない」と庇うアルの兄としての優しさも印象的だ。
終盤、現在のマイクが「(ブライアンとは)今では話すこともない」と語りながらも、声を詰まらせながら「愛してると(伝えたい)」と話すシーンや、ファーストアルバム『Surfin’ Safari』(1962年)のジャケットを撮影した場所でメンバーが再会する場面は、どうしたって落涙してしまう。画面に映し出されるのは1分弱という短い時間ながらも、本作を締めくくるために邂逅してくれたメンバーに最大級の感謝を。そして、そこに姿はないデニスとカールへ愛を込めて。ありがとう、ビーチ・ボーイズ。
INFORMATION
「ビーチ・ボーイズ:ポップ・ミュージック・レボリューション」
ディズニープラスで独占配信中
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