天才と呼ばれた少年が局所性ジストニア(知られているピアニストだとレオン・フライシャーと同症状)でピアノから離れていたが、あるきっかけで新しい自分の音を見つけようと葛藤する内容。クラシック作品や実在のアーティスト、ピアノ系動画アーティストなど時代の反映も。主人公〈奏〉(かなで)の周囲の人物の存在感も効いている。懐いている6歳の陽向多(ひなた)には思わず笑顔に。登場人物の微妙な表情の描き分けなども魅力的。一気に引き込まれる本格派クラシック・コミック。OP.2にも期待! 主人公と同じ症状の山口智史さん(RADWIMPS)が帯コメントを御執筆。