ありのままの自分で伝える
――EPの幕開けを飾る“されど、夜は明ける”は現在のツアー名にもなっていて、リスタート感がある仕上がりですね。
SU「〈太陽は残酷に見たくないものも照らす〉っていう歌詞が好きです。その歌詞が振付けと重なっていて、拳を上げて前のめりに進もうとするけど、腕がブチンってちぎれるイメージの振りがあって。で、片方の腕がちぎれても反対の腕を出すんですよ。この世界はきれいなものだけじゃないし、見たくないものもたくさんあって、先が見えなくて腕や心をちぎられたりもするけど、それでも明るい未来が待ってるって信じて進んでいくっていうのがこの曲の好きなところです」
プー「振りはUFOさんとサキちゃんに共作してもらいました」
BAN「〈鼓動が鳴ってる〉っていうフレーズが何度も出てきて、曲の中でドンドン鳴ってる音が、自分の心臓が鳴ってるみたいに感じました。夜が来て明ける繰り返しも、自分の心臓が動いてるのも、自分の意思と関係なく勝手に起こることなんですけど、それってただの繰り返しではないし、自分は心を持って生きてるし、〈訪れる日々と涙はパールなんだ〉っていうパートを歌わせてもらって〈自分の心はここにあるじゃん〉って思って。そういう心を込めて歌いたいし、最後に〈私のビートは君と揺らす〉って歌ってる通り、鼓動は勝手に鳴るんじゃなくて自分で鳴らしたいし、そうやって〈君〉と一緒に生きたいなっていう気持ちが溢れます。EPの1曲目にぴったりな、伝えたい曲です」
プー「私はもっと戦闘民族の曲みたいな第一印象で、戦うことで〈生きてる!〉って鼓動が高鳴って興奮するみたいなイメージで聴いてました(笑)。いまのBAN-BANの話を聞いて、〈今日も始まってしまうけど、でも戦うぞ〉みたいな解釈も深いですね。デモは前からあって、ずっと好きだったんですけど、当時のPIGGSが歌や歌詞に重きを置くモードじゃなかったから出す機会がなくて。今回はMETTYが〈これがいい〉って言ったのかな」
――結果的に、このタイミングのための曲でしたね。
プー「はい。〈このタイミングしかないよね〉っていう話はしましたね」
――続く表題曲“1ミリでも”も現状にハマる、繊細でエモーショナルな曲です。
プー「これはRyanがピアノを弾きながら歌ってるだけのデモを貰って、〈この曲、めっちゃ良い〉って選びました」
KIN「ぶーちゃんズへの愛に溢れた曲です。〈君に伝える 全開で〉とか〈君の声、顔、名前、くれた言葉 すぐに浮かび 変われた姿見せたいよ〉っていう歌詞の〈君〉はやっぱり応援してくれるみんなのことだと思うし、〈どっちかだけが自分じゃないんだよ〉にある〈どっちか〉っていうのは、例えば〈KINCHAN〉と〈本名の私〉ってことかなって。PIGGSってアイドル活動と普段の日常でモードの替わる人がいないというか、〈ありのままの自分でぶーちゃんズに伝えていくからね〉っていうメッセージだと思ってます」
プー「直接的ではないけど、みんなの中に〈ぶーちゃんズに向けた曲〉っていう認識はあって。PIGGSにとって成長した姿を見せたいって思う原動力がぶーちゃんズだから、初披露の時は溢れるものがありましたね」
KIN「〈モノクロの日々に色を混ぜて〉〈見たことない景色に染めて〉っていうサビでは、手を左右に動かして色を塗るような振付けをサキさんが付けてくださって。ライヴで初披露した時は、ここからまたPIGGSとぶーちゃんズで見たことない景色を見ていきたいなって感じましたね」
――続いて“ヒトトシテ”ですね。これはEPの中では比較的ポップな雰囲気です。
プー「KINがいっぱい歌ってるよね」
KIN「嬉しいけどドキドキする(笑)。みんなでとにかく楽しみたい曲だし、〈ヒトトシテ ダサくあれ〉っていう歌詞が凄く好きです。私はパッションやソウルを感じるものが好きだし、外面も大事だけど、涙とか鼻水でグチャグチャになりながらも何かを伝えてるような人をカッコイイって思うから、〈ヒトトシテ ダサくあれ〉ってそういうことなのかな。ダサいけど、それがカッコイイみたいな。こういう歌がめちゃくちゃ似合うアイドルになっていきたいなって思います」
BIBI「〈試してないならほらこんな風に でも放送禁止〉のパートは、歌割が決まる前の仮歌を録ってる時にRyanさんが〈実際に放送禁止の言葉で毎回歌ったらヤバいよね〉って話してて、自分が歌うとは思わなくて〈やばいですね~〉とか話してました(笑)。KINCHANが言ったようにこういう曲を全力でやるのがPIGGSの良いところだってわかってるけど、それは自分がいちばんやれていないところでもあるので」
――BIBIさんにとっては課題を突きつけられるような曲っていう。
BIBI「はい(笑)。自分の心意気的には、これを機にやれるようになりたいです」
SHELL「PIGGSに入る前の自分だったら、この歌の伝えたいことがわからなかったかもしれないんですけど、この4年間で〈カッコ悪い自分認めること〉はずっと教わってきたんで(笑)、その大事さを気付かせてもらった自分だから笑って歌えるなって。いまの時代にみんなが悩まされるようなことが歌詞になってるんですけど、それを明るく歌ってるのもいいなって思うし、ぶーちゃんズもいろんなことを忘れて楽しんでほしいです」