アルゼンチンはブエノスアイレス在住で、現地の巨匠キケ・シネシやディノ・サルーシらとも活動を共にするケーナ奏者、岩川光。今年3月には自身のレーベル〈LUCES DE MADRUGADA〉からシネシとのデュオ作も発表した彼が、同レーベルからニュー・アルバム『primero』を12月17日にCDでリリース(配信は11月19日)。その収録曲“Despues del carnaval” と“Baile infinito en suenos”の2曲がYouTubeで公開されている。
『primero』は、アントニオ・ロウレイロの最新ライヴ盤『In Tokyo』にも参加しているアコーディオン奏者の佐藤芳明、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールのメンバーや〈間を奏でる〉のリーダーなどとして活躍するピアニストの林正樹、そして岩川というトリオでの作品。先だってアップされていた“Despues del carnaval”は、ケーナの凛とした音色とローランド・カークを彷彿とさせる重音奏法を用いたエネルギッシュなブロウが印象的な一曲。このたび続けて公開された“Baile infinito en suenos”は、3者の旋律が絡まりあい高潔な雰囲気を漂わせる楽曲だ。両曲では、高度に洗練されながら〈音を奏でる〉ことへの原始的な喜びを感じさせるような圧巻のサウンドを聴くことができる。
なお、岩川は11月28日から12月7日にかけて、全国7都市でのキケ・シネシとのジャパン・ツアーも開催。アルバムと共にぜひこちらもオススメしたい(ツアーの詳細はこちら)。