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ホームリスニングとクラブミュージックの架け橋的な役割

――次の“デジャブのブルー”は盟友Dorianさんとのコラボですが、アルバムの中でも目立ってダンサブルな仕上がりですね。

「Dorianくんとはこれまで沢山一緒に曲を作ってきて信頼感もばっちりなので、今回はまずBPMを指定させてもらいました」

――一十三さんの作品は、以前からウェルメイドなシティポップの文脈で語られることも多くて、ホームリスニングの対象として鑑賞されているようなイメージもあるんですが、こういうトラックを聴くと、やっぱりクラブミュージックなんだなと再認識させられます。

「私自身こういうサウンドが大好きなので、自然と入れたくなってしまいますね。自分としても、ホームリスニング的な世界とクラブミュージックの架け橋的な役割になれたら、という気持ちが昔からあります。だからなのか、どのイベントに出ても浮いちゃうんですけど(笑)」

――Yogee New Wavesの角舘健悟さんが参加した3曲目“Wave Of You”も、とても興味深い組み合わせです。Yogee New Wavesのサウンドからするとより洗練度が高めというか、新機軸に感じました。

「そうですよね。フォーキーさも抑えめですし。実はここに至るまでかなり紆余曲折を経ていて。生っぽいものを試したこともあれば、もっとエレクトロニックな音を試したこともあったり」

――絶妙なバランスですよね。〈これぞバンドサウンド!〉っていう感じでもないけど、かといって無機的でもない。いわゆる〈ソフィスティポップ〉の味わいというか。一方で、ギターソロは〈まさに!〉という感じで。

「角舘くんもYogee New Wavesとは違ったアプローチに挑戦したいと思っていた、ターニングポイント的な時期だったみたいで。結果的にとても良い曲にしてくれました。

この曲に限らず、今回は本当に手探りしながら作っていった感覚です。最初から〈こうしたい〉というイメージがあったわけじゃなくて、砂場で遊びながら何かができていった感覚というか……。角館くんとは宇宙の絵を描いて歌詞のイメージを伝えたり、お茶を飲みながら色々コミュニケーションしたりしました」