10作目は堂々たるロックンロール・アルバム。死や喪失の重みをポップソングに転換した前作のムードはまだ随所に漂うが、ここ数年活動を共にするメンバーによる演奏はラウドでライヴ感に満ちている。歌謡曲やドゥワップの要素も絶妙なアクセント。先日出版された志磨遼平の自叙伝「ぼくだけはブルー」と併せて聴けば、その表現の核心に触れられるだろう。