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LESSON LEARNED
アリシアの躍進をバックアップした実力者たち

 素晴らしい才の持ち主だけに、そのキャリア初期からアリシアは業界内で多くの人を惹き付けている。まず重要なのはアレサ・フランクリンやホイットニー・ヒューストンらを送り出してきた重鎮クライヴ・デイヴィス。もともとアリシアをコロムビアから解放すべく暗躍して自身主宰のアリスタで契約し、その後は新レーベルのJレコーズにも連れていってデビューに導いた。そのブレイク後も、秘蔵っ子ホイットニーの復活作やジェニファー・ハドソンの『I Remember Me』など入魂作ではアリシアをプロデューサーとして起用。アレサが生前最後の作品『Sings The Great Diva Classics』で“No One”を取り上げたのはクライヴの采配でもあったのだろう。

 その“No One”を含む00年代の主要曲を数多く共作してきたケリー“クルーシャル”ブラザーズも欠かせない名前だ。ラッパー出身の彼はデビュー前から公私にわたる関係を深め、共同でスタジオを設立するなど一心同体のメンター的な存在だった。アリシアと離れた仕事ではケイナーンの世界的ヒット“Wavin’ Flag”をブルーノ・マーズと共同制作したほか、ゴアペレやジュディス・ヒルにも関わっている。さらにそれ以前、13歳の頃のアリシアを見い出したのが初代マネージャーのジェフ・ロビンソンで、彼のマネジメント会社となるMBKはエル・ヴァーナーやH.E.R.を送り出したことでも名高い。 *出嶌孝次

左から、ホイットニー・ヒューストンの2009年作『I Look To You』、ジェニファー・ハドソンの2011年作『I Remember Me』(共にArista)、アレサ・フランクリンの2014年作『Sings The Great Diva Classics』(RCA)、ケイナーンの2009年作『Troubadour』(A&M)、ジュディス・ヒルの2021年作『Baby, I’m Hollywood』(Regime)、エル・ヴァーナーの2012年作『Perfectly Imperfect』(RCA)