映画化された「アメリカン・ユートピア」の大評判を間に挿んで7年ぶりとなったニュー・アルバムは、その延長線上で祝祭感や肉体性を重視したダンサブルかつリズミックな仕上がりで、NYの室内楽アンサンブルであるゴースト・トレイン・オーケストラをバックに従えている。コマーシャルな評価も高いキッド・ハープーンが共同プロデューサーとして親しみやすさを担保し、客演にはセイント・ヴィンセントとヘイリー・ウィリアムズ(パラモア)、演奏陣にはトム・スキナーらをフィーチャー。毎度のエキセントリックな躍動感を備えたポップな音世界でバタバタ動き回る主役の姿が目に浮かぶような快作だ。