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...AND IT’S ALL BECAUSE OF YOU
ニーヨの書いた歌はリサイクルを繰り返す

 近年ニーヨの曲、というか特に“So Sick”のリサイクル例を耳にすることは多い。契機となったのはキッド・ラロイの“Need You Most (So Sick)”(2020年)でこれにポップ・スモーク“Woo Baby”(2021年)やブギー・ウィット・ダ・フーディ“Turn Off The Radio”(2022年)が続き、ニーヨ本人を招いたファイヴィオ・フォーリンの“Love Songs”(2022年)、リアル・ボストン・リッチー“Come Outside (So Sick)”(2024年)、そして今年はセントラル・シーの“Truth In The Lies”も記憶に新しい。

 それらは懐メロとしてのヒット規模の大きさもあってのことだとして、そもそもニーヨの曲が登場時から同時代のカヴァーを多く生んだのは、アドリブやコーラスで形になる他のR&B曲のメロディー構造とは違い、明快な主旋律で成り立つ美メロの効果ゆえだろう。その意味でシェネルや青山テルマも歌った“So Sick”はやはり強力だが、他曲も含めてレゲエやジャズ、ハウスなどアレンジを選ばないカヴァーが多いのも特徴かもしれない。こうしているうちにもまた新たなリサイクル例が生まれてきそうだ。 *轟ひろみ

左から、キッド・ラロイの2020年作『F*CK LOVE』(Columbia)、ポップ・スモークの2021年作『Faith』(Victor Victor/Republic)、ブギー・ウィット・ダ・フーディの2022年作『Me Vs. Myself』(Atlantic)、セントラル・シーの2025年作『Can’t Rush Greatness』(Live Yours/Columbia)、シェネルの2010年作『Luv Songs』(ユニバーサル)、2010年のコンピ『Covers For Reggae Lovers』、ヴァイブス・カーテルの2010年作『Pon Di Gaza 2.0』(共にVP)、平井堅の2009年作『Ken’s Bar II』(DefSTAR)、fox capture planの2018年作『CAPTURISM』(Playwright)、ジェラルド・アルブライト&ノーマン・ブラウンの2012年作『24/7』(Concord)、サム・ゲンデルの2023年作『COOKUP』(Nonesuch)