ケラーニの濃厚なR&B道をフィジカル作品で追いかけてみよう!

 早い段階からゼインやチャーリー・プースら多彩な顔ぶれとのコラボを経験し、一時はゼッドやディスクロージャーらダンス系との絡みも目立っていたケラーニ。ラッパーではG・イージーとの「ワイルド・スピード」曲“Good Life”やヤング・ブルーとの“Beautiful Lies”が名高く、カーディBとの“Ring”と“Safe”も含めて好相性が光る。今後はマライアのようなレジェンドやR&B先輩との共演も増えそうだ。

ケラーニの客演した作品を一部紹介。
左から、G・イージーの2015年作『When It’s Dark Out』(RCA)、ポスト・マローンの2016年作『Stoney』(Republic)、ストームジーの2017年作『Gang Signs & Prayer』(#Merky)、カルヴィン・ハリスの2017年作『Funk Wav Bounces Vol. 1』(Columbia)、エミネムの2017年作『Revival』(Interscope)、ジャスティン・ビーバーの2020年作『Changes』(Def Jam)、ディスクロージャーの2020年作『Energy』(Island)、ベイビーフェイスの2022年作『Girls Night Out』(Capitol)、フライデーの2025年作『Some Days I’m Good, Some Days I’m Not』(Def Jam)、デスティン・コンラッドの2025年作『Love On Digital』(Empire)、マライア・キャリーの2025年作『Here For It All』(Mariah/Gamma.)、ザラ・ラーソンの2026年作『Midnight Sun: Girls Trip』(Epic)


 

KEHLANI 『Cloud 19』 TSNMI/Atlantic(2014)

フリーダウンロードが主流だった時代! ニック・キャノンやHBKの後ろ盾を得て発表した初のミックステープで、後年に公式フィジカル化。ジニュワイン使いの“Get Away”を筆頭にジョデシィやジャネットら90年代R&Bネタ揃いで、その愛はこの頃から顕著だった。

 

KEHLANI 『You Should Be Here』 TSNMI/Atlantic(2015)

引き続きジャハーン・スウィートら身近な新進クリエイターたちが手腕を発揮した2作目のミックステープ。チャンス・ザ・ラッパーとの“The Way”やミュージック・ソウルチャイルド使いの“Down For You”が話題となり、この時点でR&Bチャート5位を記録した。

 

KEHLANI 『SweetSexySavage』 Atlantic/ワーナー(2017)

表題通りTLCの『CrazySexyCool』にインスパイアされたメジャー初作にして初のオリジナル・アルバムで、全米3位を獲得。メジャーな制作陣も交えてトラップ影響下のマッシヴな作風を貫き、ポップ&オーク制作の“Distraction”はグラミーにノミネートもされた。

 

KEHLANI 『While We Wait』 TSNMI/Atlantic/ワーナー(2019)

初作の大成功に乗って届けたミックステープ扱いのアルバム。そんな位置付けの気楽さもあってか、タイ・ダラー・サインとの“Nights Like This”をはじめ、ミュージックやドム・ケネディ、ブラックといったゲストも多めに迎えている。全米9位まで上昇した。

 

KEHLANI 『It Was Good Until It Wasn’t』 Atlantic(2020)

客演を通じて広がりを反映して多彩な面を見せたセカンド・アルバム。ジェネイ・アイコやジェイムズ・ブレイク、ラッキー・デイらを客演に迎え、キャリア最高の全米2位を記録している。ヒットした“Can I”でのアリーヤ使いなど90〜00年代ネタの好みも変わらず。

 

KEHLANI 『blue water road』 TSNMI/Atlantic(2022)

本人の〈心の中の目的地〉を意味する表題が示すように、心境や精神面の変化を投影した3作目。ポップ・ワンゼルを中心に軽やかなポップネスを増し、シドやサンダーキャット、ブラストらが参加。ジャスティン・ビーバーとの“up at night”がヒットしている。

 

KEHLANI 『CRASH』 Atlantic(2024)

クリス・リディック・タインズを中心にキャンパーやオークらが制作にあたり、布陣の面では新作の前段階になったとも言える4作目。〈Coolie Dance〉リディム使いの軽快な“After Hours”はアルバムと並んでグラミーにノミネートされた。ジル・スコットの参加も。

 

KEHLANI 『While We Wait 2』 TSNMI/Atlantic(2025)

ラッキー・デイからヴィンス・ステイプルズ、フロー、ディクソン、後に交際に発展するkwnまで多彩な客演が光るミックステープ第2弾で、そこにリル・モーを招くのもこの人ならでは。新作に繋がるブランディ使いの“S.I.N.G.L.E.”も安定の出来映えだ。