若い世代のアーティストが頻繁に名を挙げるなど、再評価の流れすら超えた普遍の存在となっているフリートウッド・マック。そんなマックの黄金期を引き寄せたリンジー・バッキンガムとスティーヴィー・ニックスはマック加入前の73年に唯一のデュオ作品を残していたのですが、当時は不発のまま埋もれていました。近年もトリビュート作『Cunningham Bird』が出るなど渇望されていた最後の宝石が最新リマスターを施されてついに初の公式リイシュー(ということは……)! フォーク〜ポップ・ロック調の作りに特別な派手さはないものの、その後を予見させる両者の瑞々しいハーモニーとコントラストが楽しめます。