「ウィキッド」に「罪人たち」、深まる音楽と映画の関係
小田「前編で『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』やザ・ウィークエンドの取り組みに触れましたが、音楽と映画や映像作品の関係がますます深まっている事実も見逃せません。2025年は、アリアナ・グランデが主演の1人を務めた『ウィキッド ふたりの魔女』、ナイン・インチ・ネイルズが音楽を担当した『トロン:アレス』、レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが劇伴を制作した『ワン・バトル・アフター・アナザー』、ブルースの音楽や文化に根差した『罪人たち』、ドキュメンタリー『レッド・ツェッペリン:ビカミング』などが日本で相次いで公開されました」
天野「2026年もその傾向は強まりそうですよね。これから公開される作品でいうと、今を時めくエメラルド・フェネル監督の『嵐が丘』は、チャーリーxcxが音楽を担当していることでめちゃくちゃ話題です。また、ジョシュ・サフディ監督でティモシー・シャラメ主演の『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』は、ダニエル・ロパティン(ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー)のサウンドトラックが絶賛されていますね。これがまた素晴らしくて、映画が楽しみになりました。さらに、マイケル・ジャクソンの伝記映画『Michael/マイケル』は今年最大の話題作になりそうです」
小田「2025年の作品だと天野さんにもオススメされた『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』が印象的でした。そもそもブルース・スプリングスティーン作品でも『Born In The U.S.A.』より『Nebraska』が好きなので、そこにスポットを当てたことも含めて意義深い映画だったと思います。スプリングスティーンを演じたジェレミー・アレン・ホワイトの歌声を堪能できるサントラもよかったです。ティモシー・シャラメが若き日のボブ・ディランを演じた『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』も去年を代表する音楽映画のひとつですよね」
天野「私は、過激な内容も話題になった『サブスタンス』のサントラが印象深いです。シンセサイザーの響きがすさまじいんですよ。劇伴はラファティというロンドンのプロデューサー/DJが作っていて、ソリッドでインダストリアルなハウスや不穏な電子音響が軸になっています。劇中のエアロビクスシーンで使われるダンゼル“Pump It Up”のエンドア・リミックスも忘れ難いですし、『サブスタンス』は音楽もおもしろかったなと」
ブルーノ・マーズの新作やBTS復活など2026年の展望
小田「最後に、2026年の展望を語っておきましょうか。直近では、2月1日に〈第68回グラミー賞授賞式〉が開催されます。今回紹介したバッド・バニーやサブリナ・カーペンター、レディー・ガガ、チャペル・ローンらが主要部門にノミネートされていますね」
天野「今年は、ガガ様が主要部門を独占するんじゃないかなと予想しています。最優秀新人賞はオリヴィア・ディーンに1票!」
小田「2月8日には〈第60回スーパーボウル〉が開催され、前編で触れたようにハーフタイムショーはバッド・バニーが担当。昨年話題を呼んだケンドリック・ラマーに続き、今回もかなり注目されそうですね」
天野「必見ですね! それからエイサップ・ロッキーの8年ぶりのアルバム『Don’t Be Dumb』が発表されたり、ブルーノ・マーズの10年ぶりのソロアルバム『The Romantic』のリリースが控えていたりと、話題作もいろいろとあります」
小田「K-POPについては、今やメンバー個々も世界的スターになったBLACKPINKが3年ぶりの来日公演を実施、新作『DEADLINE』をリリースすることも話題です。世界的な注目が集まっているのは、BTSの完全復活ですよね。4月から大規模なワールドツアーを開催、日本でも公演をおこないます。さらに、新作『ARIRANG』を3月20日にリリースすることもアナウンス。今年の台風の目になることは間違いないでしょう」


天野「ライブにも新作や新曲にも期待が高まりますね。そして4月10日からスタートする〈コーチェラ・フェスティバル〉は、藤井 風やCreepy Nutsが出演することもあって、今年も日本で話題になりそう。ヘッドライナーはサブリナ・カーペンター、カロルG、ジャスティン・ビーバーの3組と特別枠のアニマです。
というわけで、2025年のシーンで何が起こっていたのか?をしっかりと振り返ってみました。この記事が最新の洋楽を知るきっかけになれば嬉しいです。2026年も楽しい洋楽ライフを送りましょう!」










