Photo by Jamie MacMillan

高中正義が2026年3月31日、英ロンドンで開催したワールドツアーの初日公演。そのオフィシャルライブレポートと写真、セットリストが届いた。


 

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ギタリストの高中正義が3月31日に英ロンドンのO2アカデミー・ブリクストンでコンサートを開催し、5,000人のオーディエンスを熱狂の渦に叩き込んだ。

この公演は、この日から始まったワールドツアー〈SUPER TAKANAKA WORLD LIVE 2026〉の初日。ロンドンでの公演は、サディスティック・ミカ・バンド在籍時代の1975年10月17、18日のエンパイア・プール(現:OVOアリーナ・ウェンブリー)でロキシー・ミュージックのフロントアクトして演奏して以来、51年振り。

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O2アカデミー・ブリクストンは1階がスタンディング、2階が座席の5,000人収容の会場。ザ・ローリング・ストーンズ、マドンナ、クイーン+ポール・ロジャースといったスタジアム/アリーナクラスのミュージシャンらが敢えて使う名門ベニューだ。

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日本の70〜80年代のシティポップ/AORがサブスクを通じて海外でも人気だそうだ。高中正義もご多分に漏れず人気で、サブスク総再生数の90%が海外。しかも20〜30代の世代で支持されているという。本当か? よく海外ネタを日本で紹介する際、多少の〈盛り〉はある。

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会場に入ると驚いた。客層が若い。20〜30代の男女半々ぐらいか。しかも大半が地元と覚しきお客さんばかりで日系の人は殆ど見かけない。〈MERCH〉と書かれた物販ブースもごった返している。ロンドン公演は2日間とも即完売だったそう。どうやら海外での人気は本物か!

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場内に入ると開演を待ちわびる客席から「TA・KA・NA・KA」コールが湧き上がっている。そして真っ赤なスーツに新しく開発中の青のTAKANAKAモデルギターを携えた高中正義が、客席の熱いコールに応えるべく右の拳を何度も突き上げて登場。いきなり最高潮の盛り上がりを見せる中、大名曲“BLUE LAGOON”でロンドン公演は幕を開けた。

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日本でのライブは40〜60代ぐらいの男性ファンが多く、高中の演奏を聴き逃すまいと静かに見守る。一方、ロンドンは正反対。大きな声を上げながら踊り跳ねながら聴いている、というか大騒ぎしている。

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何より驚かされたのは演奏に合わせて歌っていること。一部の曲を除いて高中の曲はだいたいがインストゥルメンタルだ。ただ、メインメロディに〈歌〉を感じさせる曲だ。それを証明したのはイギリス人だった。“BLUE LAGOON”や“BRASILIAN SKIES”、“OH! TENGO SUERTE”の高中が弾くメインメロディパートに合わせて「Tu tu tu」や「La la la」で大きな声で歌っているのだ。繰り返すが、歌詞はないインストゥルメンタルだ。にもかかわらず、歌う。そうか! 高中正義の曲はインストゥルメンタルではなく、〈歌モノ〉として認識されているのだと、改めて感じる。これは昨年のLA公演でもみられたが、日本では考えられない現象だ。高中の曲の海外での認知度はどれぐらいだろうと心配していたが杞憂であった。口ずさめるほど、皆さん覚えている。

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さらに日本と違うのは終始、大騒ぎで盛り上がってること。モッシュやダイブが客席で自然発生しパンク系のライブかと見まがうばかり。それぐらい盛り上がってる。日本でも後半に向けて盛り上がるが、演奏中は静かに聴いていることが多い。1階がオールスタンディングということもあってか、とにかく賑やかだ。後半の“PALM STREET”でのラテン調、“TAJ MAHAL”でのディスコビートでの熱すぎる演奏でグイグイと客席を煽っていく。ソロを決めた直後、決めのアクションの一挙手一投足に大きな声援が飛び交う。これは高中本人も気持ちいいことであろう。