ビル・フリゼールの新譜は、30年前に見た夢で聞いた音楽を奏でる。彼は30年間この夢の響きに取り憑かれ、その実現を夢見てきたという。初めてのソロアルバム『イン・ライン』(’83)から本作に至るまで、ロングトーンを活かしたギターの響きを支配してきたのは、記憶中で蜃気楼のように再生されるサウンドへの憧憬だったのかもしれない。この夢の実現に不可欠だったのは二つのトリオ、ギタートリオと弦楽三重奏、だとプレスリリースで語る。弦の作曲もビルが担当し、ギターと同じようなトーンの重なりが独立した弦の三つの響きとして現れて、ギタートリオに移ろい夢のように甘く響く。
ビル・フリゼール(Bill Frisell)『In My Dreams』30年前に夢で聞いた音楽をギタートリオと弦楽三重奏で甘く響かせる新作
ジャンル
ジャズ