スマパン史上もっともポップなアルバム!? 〈哀歌のモニュメント〉という重々しい表題とは裏腹に、ニューウェイヴ的な華やかさを纏ったシンセ音が印象深い。もちろん、代名詞のメランコリックなメロディーと硬質な音の鳴りは健在で、希望と絶望という相反する要素が絡まり合った〈らしさ〉は、ここでさらなる進化を遂げることに。グループ内でしっかり居場所を作ったジェフ・シュローダーのメタリックなギター、全面参加したトミー・リーによるダイナミックなドラムの貢献度も高く、久しぶりにバンド・サウンドとしてのスマパンの魅力が味わえる点もたまらない。昨今のオルタナ・リヴァイヴァル勢に格の違いを見せつけた、文句なしの快作だ。間髪入れずに登場する予定の続編も、大いに期待できそう。