ディスクガイド

□□□にGAGLE×Ovall、やけのはらなど、ヒップホップ的な手法で現代と結び付いたインディー・ポップ

【特集:都市インディーの源流】 Pt.4

Love City 2015
[ 特集 ]都市インディーの源流

音楽の聴かれ方、表現の仕方が大きく変化した90年代。その幸福な時代を起点に、多様化する〈街の音楽〉など現在の日本のインディー界隈の源流を紐解いてみよう

 


 

HIP HOP
ZEN-LA-ROCKや(((さらうんど)))、かせきさいだぁ、5lackなどラップ・ミュージックを通じて、または、レアなグルーヴを持つ音の断片をヒップホップ的な手法で現代と結び付けることでインディー・ポップを鳴らす面々もあちこちに。

 

Lantern Parade Orange Moon Soul ROSE(2013)

サンプリングをベースにした歌ものを10年超に渡って紡ぎ続けるシンガー・ソングライター、Lantern Paradeこと清水民尋。バンド作品を経てのこの9作目ではソウル~ディスコロックステディなどの断片を拾い上げ、ゴツゴツした異物感とシルキーなスウィートネスが同居する異形の世界を作り出している。 *澤田

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□□□ everyday is a symphony commmons(2009)

ヒップホップ的な視点でポップスを紡いできたユニットによる、いとうせいこう加入直後の6作目。端正にデザインされたサウンドにフィールド・レコーディングによる生活音も取り込み、都市に生きる人々の毎日を音楽化。言葉が意味する通りの〈シティー・ポップ〉を過去にない形で提示してみせた。 *澤田

【参考動画】□□□の2011年作『CD』収録曲“ヒップホップの経年変化”

 

 

やけのはら SUNNY NEW LIFE felicity(2013)

ここ10年のオルタナティヴなシーンを代表するDJにしてラッパー/トラックメイカーが放った2作目。ドリーミーな瞬間をダウンテンポのプロダクションに込めつつ、生楽器を採り入れたりして開放的なサウンドスケープを展開している。世相に異を唱えるような徹底したリラックス・ムードがシリアスにも響く。 *澤田

 

 

TOKYO NO.1 SOUL SET Jr. 江戸屋/ARIOLA JAPAN(1996)

DJの川辺ヒロシレア・グルーヴやラテン音楽などの膨大なヴァイナルから採取したサンプル・フレーズと、渡辺俊美が生楽器を操り、紡ぎ出す泣きのメロディー。そして、BIKKEの語るようなラップが織り成す黄金のトライアングル。本作は、そこから生まれたオルタナティヴなサンプリング・ポップの金字塔。 *小野田

 

 

GAGLE×Ovall GAGLE×Ovall ビクター(2012)

多くのアーティストのプロデュースを担うマルチ・プレイヤー=mabanuaを擁する3人組バンドのOvallと、やはり外部参加で目を惹くMitsu The Beatsが所属するヒップホップ・グループ、GAGLE。本作は、両者を繋ぐファンクやソウル、ヒップホップの愛情を有機的に育み、奏でたコラボ作だ。 *小野田

 

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