コラム

メロディ・ガルドーが紡いできたメロディー、レイジーで翳りを帯びた歌声で世界を魅了してきた彼女の過去作を振り返る

メロディ・ガルドー『Currency Of Man』Pt.2

MELODY GARDOT Worrisome Heart Melody Gardot/Verve(2006)

 物憂げなジャケも印象的な自主制作盤『Worrisome Heart』が口コミで広がり、メジャー流通された途端に大評判となったのは2008年。本作が録音された2006年当時、彼女は21歳だった。そこから聴こえてきたのは、シックでクールなヴィジュアル通りのレイジーで翳りを帯びた歌声。若くしてこれほどまで深い情感を表現できるなんて……と、世界中のリスナーが感嘆することに。もちろん評価の対象はそこだけでなく、ジャズやブルースやポップスの要素が絶妙にブレンドされたプロダクションにもあり、音楽的な個性は同系統の女性シンガー・ソングライターと比べても抜きん出ていた。

 

MELODY GARDOT My One And Only Thrill Verve(2009)

  本格的なヴァーヴ移籍作となる2009年の『My One And Only Thrill』では、ラリー・クラインをプロデューサーに迎えてより多彩な楽曲を披露。ヴィンス・メンドーザの壮麗なストリングスをはじめ、腕利き演奏家による燻し銀の演奏もビターなハスキー・ヴォイスを艶やかに引き立てた。

 

MELODY GARDOT The Absence Verve(2012)

 彼女が冒険家的な資質を持つアーティストだと世間に知らしめたのは、2012年の3作目『The Absence』だろう。セルフ・プロデュースによる同作では、世界中を旅しながらそこで得たものを取り込んでいく意欲的な曲作りを実践。特にラテン成分の多いロマンティックなナンバーが耳を惹いた。あれから3年、再度ラリー・クラインと組み、またしても新たな一歩を踏み出したメロディ。旅はまだまだ続く。

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