ジャズのみならずクラシックも華麗に弾きこなし、類稀なる演奏力でピアノ・ファンを虜にしてきたキルギス出身の若き天才ピアニスト、エルダーの前作から2年ぶりのリーダー作は北米中心に韓国、そして東京を回った世界ツアーの実況版。トリオとソロでの演奏を収録。力強く圧倒的なタッチと息を飲ませる超絶技巧が生々しくダイレクトに伝わってくる。変幻自在かつ情熱的に詩情を音に昇華していく表現力には思わず手を打たずにいられない。ラストを締め括る東京はコットンクラブでの演奏はリリカルで感動的ですらある。間違いなく彼の新たなマスターピースとなる作品。