DISCOGRAPHIC KEN YOKOYAMA

Hi-STANDARD 『MAKING THE ROAD』 PIZZA OF DEATH(1999)

日本の音楽シーンに〈メロコア〉を定着させ、〈ハイスタ(AIR JAM)世代〉なるフォロワーを多数生んだ日本のパンクの金字塔。だがカヴァーも含め、その音楽性はメロコアだけに止まらず、思いのほか幅広い。若いバンドならではの才気とエネルギー、やんちゃな遊び心がはち切れんばかりに詰まっている。

 

the 原爆オナニーズ 『PRIMAL ROCK THERAPY』 TRIPPIN’ ELEPHANT(2003)

ご存知、結成から33年のキャリアを誇る名古屋のヴェテラン・バンド。本作は横山が在籍中(2002年~2004年。現在は永久メンバー)に唯一参加したスタジオ・アルバムだが、80sハードコアをアップデートしたうえで、怒涛の如く畳み掛ける演奏はまさに骨太。有無を言わせぬ迫力がある。

 

Ken Yokoyama 『The Cost Of My Freedom』 PIZZA OF DEATH(2004)

〈バンド〉という枠組みから解き放たれたとき、何ができるのか――その可能性を追求したソロ名義での初作。ハイスタ譲りのメロコアを交えながらも、アコースティック・ギターを奏でたバラードがファンを驚かせた。他、彼の挑戦はモータウン風のポップ・ナンバーといった多彩な楽曲の数々に結実。

 

Ken Yokoyama 『Nothin’ But Sausage』 PIZZA OF DEATH(2005)

多数のゲストを迎えた前作とは趣向を変え、ライヴ活動を共にするKen Bandと完成させた2作目。バンドが一丸となって突き進むメロディック曲がファンを狂喜させる一方で、ムーディーなインストやトロピカルな“So Sorry”も収録。自身のベースに引き寄せたフォー・シーズンズのカヴァーが痛快だ。

 

Ken Yokoyama 『Third Time’s A Charm』 PIZZA OF DEATH(2007)

バンド・スタイルを継承しながらも、新体制での1作目ということで気合いも入っていたであろう前作とは打って変わり、肩から余計な力が抜けた印象。モンキーズのカヴァーに加え、息子への思いが沁みる(ほぼ)弾き語りナンバー“Father’s Arm”なども披露しながら、より開かれたサウンドでぶっ飛ばす。

 

Ken Yokoyama 『Four』 PIZZA OF DEATH(2010)

メンバー・チェンジと共にタフになったバンド・サウンドのなかで、ソングライティングの成熟をアピールした4作目。怒りをストレートな表現で歌うなど、歌詞からは危機感を持ちながら音楽に取り組むようになった意識の変化も窺える。異色ながらビートルズ風のピアノ・バラード“Sleep”が光る。

 

Ken Yokoyama 『Best Wishes』 PIZZA OF DEATH(2012)

ソリッドな音作りはそのままに、Ken Band流のパンク・ロックにオールディーズやメタルのテイスト、アコギを爪弾くミディアムを溶け込ませた5作目。〈3.11〉を経て、メッセージは前回で見せた〈怒り〉から〈愛〉に変化。ラストの〈愛の賛歌〉のメロコア・カヴァーは本気だろう。必死の思いが胸を打つ。

 

BBQ CHICKENS 『Broken Bubbles』 PIZZA OF DEATH(2013)

ハードコア愛とセンス・オブ・ユーモアを追求する4人組が、前作のクロスオーヴァー路線を推し進めた4作目。猛スピードで連打されるショート・チューンはさらにパワーアップしている。ド直球と言えるモーターヘッド、ブラック・フラッグ、G.B.H.のカヴァー3連発も、彼らならではだ。

 

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