鋼鉄連載〈OSHIETAL〉! 今回はアート・オブ・アナーキーをオシエタル! US東海岸の地下メタル/ハード・ロック・シーンで鳴らしてきた双子のジョン&ヴィンス・ヴォッタと、ガンズ・アンド・ローゼズのロン・サールが2011年に母体となるプロジェクトを始動。そこに、ヴェルヴェット・リヴォルヴァー~ストーン・テンプル・パイロッツを抜けてソロ活動に専念中と思われたスコット・ウェイランドや、本誌が出た頃には新作も発表されているディスターブドのジョン・モイヤーが加わり、泣く子も黙るスーパー・バンドが誕生したのだ!
そんな凄腕5人組が注目のファースト・アルバム『Art Of Anarchy』を投下した! 作曲を手掛けるのはジョン&ロン、作詞はジョン&スコットと、中心に立つのはベース担当のジョン・ヴォッタ。だが、これが大正解である。ガンズ、ストテン、ディスターブドといったビッグ・グループのどれにも寄りすぎない独創的なサウンドを作り上げているのだから!
男の哀愁漂いまくりなフラメンコ・ギターが効いた冒頭曲を皮切りに、時に儚く、時に重苦しく、時に破滅的な音世界が展開されていく。ハード・ロック色の濃いニュー・メタリックな一枚で、ダンディーなスコットの歌唱にもベストマッチじゃないか! これで世界制覇は間違いなしだ!!……と胸を熱くした矢先、スコットの脱退報道には思わず苦笑いしてしまったが、まずはこの素晴らしき初作を聴かずしてメタルをカタルべからず! スゲエんだから、マジで!!