伝統に根差したフラメンコに天性のセンスで溶け込ませるジャズ的アプローチ、西アジアと東ヨーロッパを結ぶ彼の故郷アルメニアの音楽がかもしだすエキゾチックなムードや響き。高度なテクニックによる聴きごたえある演奏と、上質で魅惑的な独特の音世界で近年最も人気を得ているフラメンコ・ギタリスト、ヴァハグニことヴァハグン・トゥルグティアンの新作が登場。30歳ですでにギター歴21年。パコ・デ・ルシアと並ぶ大御所でビセンテ・アミーゴの師としても知られるマノロ・サンルーカルに師事していたことも。ゲストには盟友ティグラン・ハマシアン(p)の他、真のフラメンコ・ディーヴァ、ブイカも参加。
小畑雄巨(タワーレコード梅田NU茶屋町店)
intoxicate 2015 October
LA育ちのアルメニア人ギタリストによる新作。フラメンコをベースにアルメニアの伝統音楽、ジャズ、ラテン、現代音楽、エレクトロニカなどを盛り込んだエクレクティックなプロダクションは非常に先鋭的だ。複雑なアレンジと高度なテクニックだけでも聴き応え抜群だが、クール&スタイリッシュでちょっと哀愁漂うサウンドが単純に格好良い。日本でも人気のピアニスト、ティグラン・ハマシアンもゲスト参加。