前年の『Beach House EP』のヒットを受けて届いた超待望の公式ファースト・アルバム……というだけでも意味はあるが、〈Victim blaming all divided with remainders of Mike's, Trayvon's & Oscar's〉と名の連なるオープニングの“LA”だけでも2015年の作品らしい重みは増すだろう。バトルキャットのトークボックスも響く同曲ではケンドリック・ラマーとブランディ、ジェイムズ・フォントルロイが参加。以降もほぼ全曲でE-40やベイビーフェイス、トレイ・ソングズ、フェティ・ワップ、YG、そしてR・ケリーらゲストが絡むものの、ミニマルなビートにレイドバックしたフリースタイルを乗せていくようなラップ歌唱の特性もあって主役の個性は際立って届いてくる。全編を仕切ったD・マイルの手捌きも見事!
タイ・ダラー・サイン、ケンラマやE-40らゲストがほぼ全曲で絡むもののラップ歌唱の特性もあり主役の個性際立つ公式初アルバム
Atlantic