フランスのピアニスト/作曲家でこれまでに『Bright Days Ahead』等の映画のサントラやTVの仕事でも活躍し、2016年には来日公演も果たす異才による新作。これまではピアノソロ主体の作品が多かったが、今回は全く新たな音楽に挑んでいる。フェンダーローズやシンセなどを導入し、大幅に音響の視点を取り込み、またオブリガードの新たな切り口を提示している。さらにマリンバ、ヴィブラフォンといった打楽器も使用する事で、ポリリズミックなビートとミニマルな陶酔感を楽曲に生み出している。そこに持ち前のフランス印象派やジャズの影響も感じる旋律が融合する。もちろんピアニストとしての確かな腕も魅せる傑作。
仏のピアニスト/作曲家、クエンティン・サージャックの新作はシンセや打楽器など導入してこれまでと異なる新たな音楽に挑んだ一枚
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