ジャズもロックもエスニックもOKの鬼怒無月とクラシックのフィールドに置きながらボーダーレスな活動で知られる鈴木大介の二人のギタリストによるユニット、The Duoの5作目。これまでジャンルレスな選曲で主に“カヴァー曲”メインでその卓越したデュオ・ワークを聴かせてきたが、本作は初の全曲オリジナル。曲名もファンタジックなタイトルが多く、2本のナイロン弦ギターによるイマジネーション溢れる世界が広がっている。映画で例えていうなら是枝裕和監督あたりの作品に流れている空気感に近いかも。どこかストーリー性をも感じさせる13曲は聴く人の心の中で優しく響く。