コラム

椎名林檎やカヒミ・カリィが参加! ピエール・バルー主宰レーベル、サラヴァの独自な美意識映した50周年記念コンピ

50周年! SARAVAHレーベルの過去と未来

 フランスのSSWであり俳優のピエール・バルーが1966年に設立したレーベル、サラヴァ。独自の美意識と哲学を携えたフランス最古最良のインディペンデント・レーベルの1つとして、数多くの優れた作品を世に送り出してきた。

 サラヴァの起源は50年前、フランスで映画好きの若者たち(ピエール・バルーもその中の1人)がお金を出し合い自主制作した映画『男と女』。制作途中で底をついてしまった資金捻出のため、バルーは映画主題歌になった自作の歌を販売する目的で〈サラヴァ音楽出版社〉を設立する。その後『男と女』はカンヌ映画祭でグランプリ、ハリウッドでアカデミー賞を取り、映画音楽は世界的にヒット。その成功によって得た資金をレコード制作に注ぐため、音楽レーベル〈SARAVAH〉が本格的にスタートすることとなったのである。

 レーベル発足から50年、主宰者であるピエール・バルーは今なお現役で82歳。何度かの経営危機に直面しながらもそれを乗り越え、独自の美学を追求しながら今でも存続しているという事実は、これからの音楽の在り方に希望をもたらす光となるかもしれない。

VARIOUS ARTISTS サラヴァの50年 コアポート(2016)

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 本作はそんな稀有なレーベルの設立50周年を記念して制作されたコンピレーション作品。フランスの人気アーティストや、日本のカヒミ・カリィ、そして無類のフレンチ・ポップス愛好家である椎名林檎が参加。ピエール・バルーの妻であるアツコ・バルー主導のもと、パリの名門スタジオ〈Studio Acousti〉の現経営者であるアラン・クルゾーのディレクションによって制作された。アツコ曰く、「これは、ピエールがプロデュースしないで作った唯一のサラヴァ作品」とのこと。そう、ピエール・バルー本人は、人選や選曲も含めて制作には一切関わっていないのだ。それにもかかわらず、本作品を通して見事なサラヴァ・ワールドが展開されているのは、なんとも感慨深いものがある。

ブリジット・フォンテーヌがサラヴァからリリースした68年作『Brigitte Fontaine Est...Folle 』収録曲“Dommage Que Tu Sois Mort

 


INFORMATION

一期一会 ~サラヴァレーベル 50周年記念コンサート
会期:10/27(木)
会場:渋谷TSUTAYA O-EAST
18:30開場 19:30開演 (終演22:00予定)
出演:ピエール・バルー / 戸川純 / 中納良恵EGO-WRAPPIN')/ 中村 中 / マイア・バルー / 優河 / 渡辺亮ビリンバウ

サラヴァ・レコード50周年記念展
会期:10/15(土)から11/6(日)
会場:渋谷 アツコバルー arts drinks talk
www.coreport.jp/

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