ここ数年は毎年、貪欲にスタイルを変えつつ新作を発表するホセが更なる新境地を魅せる。〈マイルスと同じくらいジェイミーxxが好き〉と語る彼がダブステップにも通じる低音使いとスネア連打でトラップ感を醸すビートやピッチシフトしたヴォーカルエフェクトを駆使し、これまでの様なネオソウルの継承とは違った現行のマナーでのR&Bへの本格的なアプローチ。それを決して借り物にさせない説得力の高さは、ホセの歌声の為すところも大きい。この圧倒的官能のエレクトロニック・ファンクネスを前に、彼が歌うのはジャズなのかR&Bなのかを語ることは意味をなさない。既に彼はその先を見ている。
ホセ・ジェイムズ(José James)『Love In A Time Of Madness』ネオソウルの継承者がダブステップやトラップを通過した現行R&Bへ接近
ジャンル
ジャズ