最強のコラボで、名曲たちとのプレミアムな夜、再び。

 80年代から邦楽ポップ・シーンのトップ・アーティストとして活躍を続け、近年さらに意欲的に音楽領域を広げてきた藤井フミヤ。2014年と2015年にはbillboard classicsの企画で、自作の名曲たちをフルオーケストラの演奏にのせて歌うツアーを各地の名だたる大ホールで成功させ、新境地を開いたのも記憶に新しい。その伝説の《PREMIUM SYMPHONIC CONCERT》が2年振りに復活。今回は世界的指揮者の西本智実を迎え、東京文化会館を皮切りに、国内のクラシックの殿堂4箇所をまわる計8日間の公演が実現する。

――藤井さんは今年の2月(東京)と3月(富山)に開催された《billboard classics festival》にも参加されていましたね。久々にフルオーケストラをバックに歌ってみていかがでしたか?

 「実は久々でもないんですよ。2015年の公演以降も通常のライヴの合間に、何度かオーケストラとは共演させていただいています…日本のポップ・シンガーのなかでは結構数をこなしている方じゃないですかね。ヴォーカリストとして、とても良い経験になり自信もつきました。声が成長したというか、いろんな歌い方ができるようになったと思います」

2015年2月11日 フェスティバルホール公演

イルミナートフィルハーモニーオーケストラ(C)新井秀幸

――前回の《PREMIUM SYMPHONIC CONCERT》を振り返ってみて、いちばん衝撃的だったことは何ですか?

 「改めて指揮者って凄いんだなと思いました。まるで巨大な群れをたったひとりで率いる羊飼いみたいに、さあ右に行け今度は左だ、ここはもっとゆっくり行こうかって、自在にオーケストラ全体を操り、テンポも何もかもマエストロ次第。それまで指揮棒を見て歌うことなんて殆どなかったので、当初はあれ? 俺、今どこにいるんだっけ、みたいなこともありました(笑)。あれだけの数の楽器をピタリと合わせるのは神業。やはり同じ音楽家とはいえ特別な存在ですね」

――《TRUE LOVE》や《Another 0rion》といった90年代を代表する大ヒット・バラードから、ブルース曲や軽快なナンバーまで、華やかなキャリアの軌跡を彩る名曲たちがプレミアムに生まれ変わって、長年のファンの皆さんも驚いたのではないでしょうか。

 「歌いながら自分でも驚いていました。例えば《わらの犬》とか、こんなにいろんな想いがいっぱい詰まった深みのある曲だったかな? って。壮大なオーケストラの音が5分に満たないポップス曲の世界に広がりを与えてくれた。また、特に16ビート系のアップテンポの曲などは意外性が感じられて面白かったです。アレンジャーの人はよくこの曲にトライしたなぁって…歌うのも結構難しいんですけどね(笑)」

――今年のプログラムも凄く楽しみです。新たに選出して編曲した作品もあるとか?

 「はい、ご期待下さい。もちろんそういった新編曲の作品群や意外な選曲ものに加えて、ヒット・バラードものもやります。《TRUE LOVE》や《Another 0rion》などは絶対に外せないですからね」

――西本さんがステーファノ・ドナウディ作曲の古典様式によるイタリア歌曲《ああ愛する人の》をモチーフに曲を書き下ろし、藤井さんが作詞した新曲《あなたからの手紙》も披露されるそうですね。

 「とてもクラシカルで素敵な曲だと思ったので、その雰囲気を大切にして現代的なアイテムや単語を使わないように、例えるなら100年前でも通用するような歌詞を目指して書きました。こちらもお楽しみに!」

(C)塩澤秀樹

――ところで西本さんの第一印象はいかがでしたか?

 「とにかく“華”のある人だなぁと思いました。公演を聴きに行って実際に指揮する姿も拝見しましたがカッコ良かった。でも、普段から宝塚のスターみたいに輝いていますよね。まだリハーサルもこれからという段階なので、今から待ち遠しいです。今回は8公演すべてが西本さんの指揮なのですが、既に安心してお任せしたい気持ちになっています。恐らくリアルタイムでチェッカーズ時代から馴染みのあった世代だと思うので、その辺にも淡い期待を抱いています…お手柔らかに(笑)」

 初共演の二人にポップス・ファンもクラシック・ファンもこれまで以上に大注目。クラシック専用ホールでまだ生のオーケストラ演奏を聴いたことがないという人にも、ぜひ足を運んで欲しい。

 


LIVE INFORMATION

billboard classics
藤井フミヤ meets 西本智実 PREMIUM SYMPHONIC CONCERT

○4月22日(土)会場:東京文化会館 大ホール 17:00開演 ※完売
○4月23日(日)会場:東京文化会館 大ホール 14:00開演 ※完売
○4月29日(土)会場:名古屋センチュリーホール 16:00開演 ※残席僅少
○5月7日(日)会場:福岡シンフォニーホール(アクロス福岡) 16:00開演 ※残席僅少
○5月16日(火)会場:フェスティバルホール(大阪) 19:00開演
○5月17日(水)会場:フェスティバルホール(大阪) 19:00開演 ※残席僅少
○5月20日(土)会場:東京文化会館 大ホール 16:00開演 ※完売
○5月21日(日)会場:東京文化会館 大ホール 14:00開演 ※完売
チケットの最新情報はBillboard Classics オフィシャルサイトをご覧ください