ALL YOU NEED is WACK and SCRAMBLES
[特集]WACK×SCRAMBLES、祝3周年!
数々の名曲を世に送り出しながら音楽シーンを騒がせ、エモい涙と笑いと怒り(?)を巻き起こして幾星霜――星を見上げてばかりのチームはここまで大きくなった!!

 


 

絶対に一緒にやりたかった

――そもそも『WACK & SCRAMBLES WORKS』を作るきっかけは何だったんでしょう?

渡辺淳之介「最初はBiSHのディレクター、avexの篠崎さんからの提案で、〈せっかく3周年だし、集大成として何か作りませんか?〉みたいなノリで、飲みの席ですよね、たぶん」

松隈ケンタ「〈ご祝儀代わり〉って言ってくれよったね(笑)。俺が聞いたのは、アヤ・エイトプリンス(GANG PARADE)がカラオケで“ラバソー ~lover soul~”歌ってて、その予約画面か何かの写真をTwitterで俺に送ってきてくれて、それを篠崎さんが見てたのかな。それをちょっと覚えてたらしいんですよね。で、3月のWACKオーディションの歌唱審査でアイナ(・ジ・エンド:BiSH)に“Plastic 2 Mercy”歌わせたらカッコ良くて、〈おもしろいな〉ってなって。それと〈3周年のご祝儀〉がドッキングしたみたいで」

VARIOUS ARTISTS WACK & SCRAMBLES WORKS avex trax(2017)

――オーディション合宿は、他のグループの曲を歌ったり、曲の奪い合いもあったのでニコ生も盛り上がってましたし。

松隈「合宿が大きいかもしれないですね。曲交換のアイデアもそこから出たんよね」

渡辺「そうっすね。やっぱ僕の中ではチームでやってる感じを出したくて、〈BiSHが好き〉っていうとこから〈WACK、SCRAMBLESが好き〉みたいになってくれるのが理想なので、そういう意味で言うと〈良いタイミングで出してもらえるな~〉って感じてます」

――選曲や人選は松隈さんですか?

松隈「俺がだいたい決めて、皆さんに相談して。WACKの子らはみんな声の個性が出てるし、今回はいつもと違って曲がある前提なので、〈この歌詞を、このメロをこいつに歌わせたい〉とかディレクションを考えられておもしろかったです。EMPiREはまだ把握しきれてないとこもあるけど。“Nerve”で〈これ誰だっけ?〉とか言ってね(笑)」

渡辺「でも、いま考えると不思議な話ですけど、BiSHも最初は〈これじゃ誰が誰だかわかんないっすよ〉みたいに言ってましたからね。最初のBiSに慣れちゃってて」

松隈「そうね、BiSはデコボコやったからね、みんな声が違って。でも、今回は楽でしたよ、昔なら〈こりゃ大変だな〉ってなったけど、みんな上達して歌えてるんで。スケジュールは鬼の短期間でしたけどね」

――そんな二人ですけど、そもそもの発端は松隈さんがバイトしてたスタジオに渡辺さんが社員として出入りされてて……という2008年ぐらいの話ですよね。そのへんは渡辺さんの伝記などに詳しいので省略しますけど、渡辺さんがその後つばさプラスに入社されてからも交流を切らさずにいたという。

渡辺「絶対に松隈さんと仕事がしたいと思っていて。聴かせてもらった曲がどれもホントにカッコ良くて、〈何か一緒に作れたら楽しいだろうな〉っていうのが一番だったんですよ。なので、〈とりあえず一人前になって、自分がCD作れる状態にするんで、1年ください〉って言ったのかな? まあ、1年じゃ足りなかったんですけど(笑)」

松隈「僕はスタジオのバイトを続けて、たまに飲んでは情報交換とかしてて、ちょくちょく提案くれたりとかね。でも火種にはならず」

渡辺「とにかく繋いでおきたくて、ホントに何かと理由をつけてメシ食っては、デモ聴かせてもらって。覚えてるのは、1月2日ぐらいに会社で仕事してたら、松隈さんも帰省してなくて〈用賀で飲んでんだけど来ない?〉って呼ばれて」

松隈「はいはい。1月2日やったね」

渡辺「はい、用賀のバーで〈今年はちゃんとやりましょう〉っていう話をした気がする」

――それがプー・ルイさんを手掛ける前の、2009年のお正月。

渡辺「そう、まだ丁稚奉公のような状態で(笑)。その後〈好きにやっていいぞ〉って言われて開いたオーディションにプー・ルイがくるんです」


この曲が売れない

松隈「でも、こうやって思い出してると、いろいろやっとったね。TV用に青山テルマちゃんのバック・バンドを演ったりとか、スコット・マーフィとか、その時は音楽絡みなら来た話は全部受けてました」

――その時はもうバンド志向はなく?

松隈「上京してきた時お世話になったcuneの生熊耕治さんとのバンドでギターを弾いたり、サポートという感じで演奏はしてました。ただ、自分は裏方志向が強かったし、作曲だけでは食っていけない時代が来るっていうのはわかっていたので。作曲は売れないとお金にならないけど、編曲とプロデュースは技術に対してお金がいただけるっていう。だから、中田ヤスタカさんが自宅でミックスもマスタリングもやっちゃうみたいな時代が来てて、自分はそれをバンド側の立場からやりたいと思って勉強してた時期で」

渡辺「松隈さんは早かったっすね。いまコンペをやると誰でもDTMでキレイなデモを作ってくるんですけど、僕がつばさで川嶋あいをやってた頃とかは、作曲コンペをやっても届くデモの状態がバラバラだったんですよ。でも、10年前からクォリティーが高かったんです、松隈さんのデモは」

松隈「アレンジまで仕上げてたよね? 10年前って、J-Popからエレキ・ギターの音が流れてこなくなってたような時期で、俺もアコギのアレンジとか、R&Bっぽい曲とかダンス・ミュージックとかいろいろ作るようにしてたんです。それが現在に活きてるんですけど。で、その頃にたまたま〈作家さんの好きなようにロックな曲を作ってください〉っていうコンペがあったので、久々に好きに作ったのが柴咲コウさんの“ラバソー~lover soul~”だったんです。たまたま自分の得意なとこで拾ってもらえた」

渡辺「デモのアレンジが凄いカッコ良かったんですよ。だから〈アレンジも松隈さんなら良かったのに〉って思ってました」

松隈「まあ、アレンジが不採用だったのは〈まだコイツは編曲を知らないし、ペーペーだからプロに任せよう〉ってとこですよね。だから今回の新録は、世に出てるオリジナルにも敬意を表しながら、僕の元のデモにあったコード感とかも活かして、SCRAMBLESでリアレンジしたみたいな」

――その時の落とし前というか、音的にも意味のあるカヴァーっていうことですね。

松隈「そうなんですよ。これで喉のつっかえが取れたと言うか」

――これは大ヒットになりました。

松隈「ただ、まだ当時は、昼はスタジオで、夜勤で牛丼作って、またスタジオ、って休みなしでバイトしてて。よくあるやつですよ、牛丼作ってたら〈ラバソー〉が流れてきて……〈ヘヴィーだな〉って。〈これ決まっても食えんのか、俺〉っていう」

――時系列でいうと、プー・ルイさんの『みんなのプー・ルイ』(2010年)が出て、その後に中川翔子さんの“フライングヒューマノイド”が続きます。

松隈「しょこたんチームの方々が〈ラバソー〉を聴いて誘ってくれて、“フライングヒューマノイド”をやる前に、まずは編曲をやらせてもらってたりしてました」

渡辺「“フライングヒューマノイド”は良い話があるんですけど、松隈さんと養老乃瀧のカウンターで飲んでる時に、〈これは凄い良い曲だから、プー・ルイに歌わせたいんだ〉って。僕も最初に聴いた時から大好きで、凄く大事な曲だっていう認識は共有していて……」

松隈「もっと言うと、Buzz72+のメジャー契約がなくなった時期に、〈俺はこういう曲を作ってくから、力をつけてメジャーに戻ろう〉って書いてメンバーに聴かせてたのが“フライングヒューマノイド”なんですよ」

――それが10年前、2007年なんですね。

松隈「そうそう。結局は半年後にヴォーカルが脱退するんだけど(笑)。Buzz72+の最後の曲だったんですね、言うたら。それを後から作り変えたのを淳之介にも聴かせてたんです」

渡辺「プー・ルイもデビューしたけど売れず、僕も悩んでて。その時に松隈さんが〈“フライングヒューマノイド”歌わせようよ〉って言ってくれたんすけど、その時に僕が〈凄く欲しい曲だけど、いまここでプー・ルイに歌わせてしまったら、この曲が売れない〉」

松隈「って言ったよね。〈絶対に他で決まるから、取っといたほうがいい〉って」

渡辺「そしたら、しょこたん決まったんで、〈やったぜ、俺カッコイイこと言ったな〉っていうストーリーなんですけどね(笑)」

松隈「プー・ルイはそのへんの事情を初めて聞いたみたいな感じやったけどね」

渡辺「あ、ホントっすか? 当時は関係が冷えきってて、喋ってなかったかな(笑)。いまも別に仲は良くないですけど」

――“BEST FRiEND”じゃないですか(笑)。

渡辺「(笑)まあまあ、いまなら絶対に貰ってる曲ですけど、その時のプー・ルイは全然知られてなかったし、松隈さんの曲を人に聴いてほしい気持ちがあって、〈もったいねえな〉っていう感じがしたんですよね」

松隈「しょこたんはもう、すぐ決まったもんね。でも、たまたま10年前に、10年後を歌った曲を書いてて、これは凄いことだなと震えましたね。自分で言うとナルシスティックな話にはなっちゃうんですけど。今回は〈歌詞が前に出てくるような歌い方をできる子たちに歌ってほしいな〉ってのを重点的に振り分けましたね。モモコとかリンリン、ペリとプー・ルイ、あとミキちゃんとユア! うまく歌うより、言葉が飛び出てくるような、っていう雰囲気で歌ってもらいました」


 

BiS

チームで作りたい

――それからBiSの結成に繋がります。

渡辺「BiSのファーストはホントに松隈さん宅の一室で、冷房付けながら録った覚えがある。歌ってる横にみんな座って、歌ってるのを全員で見てるんすよ、〈この音、入って大丈夫なのかな?〉みたいな(笑)」

松隈「そう、〈みんな静かにしろ〉って言いながら。僕の自宅の一室で。プー・ルイのソロの時はまだワンルームだったけど、その頃には作業部屋がひとつできてたんで」

――BiSの初作に参加したチームがSCRAMBLESの前身みたいな感じになったんですよね。

松隈「そう、曲が採用していただけても、作曲家っていうのは基本的にアレンジに入り込んだり、スタジオ・ワークには呼ばれないんですよ。で、やっぱ作曲家の先に行きたかったんですね。自分の好きなプレイヤーと自分の好きなテイクを録りたいし、〈だったらもう自分らでやっちゃおう〉と。で、好きなミュージシャンの友達を集めて作ったのがBiSの最初のアルバム。それを作り終えて〈バンドみたいな感じで、チームでやろうよ〉って。それがSCRAMBLESの原型みたいな感じです。井口(イチロウ)、Schtein&Longer、miifuuとか。もう井口しかいないけど(笑)」

渡辺「井口さんは松隈さんのHPに〈弟子にしてくれ〉って連絡してきて。松隈さんがつばさに連れて来てくれて初めて挨拶した日に、3人で飲みに行ったんすよ。そしたら〈弟子にして〉って言ってる人が最初に寝てて、〈この人、大丈夫かな?〉って思ったんですけど」

松隈「アイツ、いまだにそうやけん(笑)」

渡辺「でも、井口さんが凄かったのは、スパルタで〈1日で曲を上げろ〉って言われたらホントに上げてきたり、技術がすんごい上がりましたよね。けっこう井口さんの曲は好きです。ハマると使ってくれる人も多いし、たぶん松隈DNAもいちばん強い」

松隈「まあ、弟子の曲はあんまり好きじゃないけど(笑)、BiSHの“My distinction”とか“Primitive”は良いよね。ただ、最近はちょっと制作スタイルを変えて、みんな〈アレンジを死ぬ気でやれ〉というところで鍛えてるというか。これからはアレンジができないと商売にならないし、結局アレンジの一番上の歌メロを作った人が〈作曲〉ってなるだけなので、実際は全員で同じ作業をしてると思います。やっぱ漫画家の先生の」

渡辺「ペン入れみたいなもんですよね?」

松隈「そうそう、最後に松隈先生が目だけ入れるみたいな(笑)」

――誤解を招きますよ(笑)。

松隈「まあ、でもそんな感じですよ。俺がいっぱい曲を作ってるっていうより、SCRAMBLESのみんなでいっぱい作ってるっていう意識が強いので。日本だと作詞/作曲/編曲に分かれるけど、海外の作品だと10人くらい〈ソングライター〉が並んでて、そういう感じじゃないですか」

――海外はオケとメロの作者を分けなくて、もう均等に〈共作者〉みたいな感じですし。

渡辺「それこそギャンパレの新作でユアが初めて作曲をしてますけど、オケがあってメロを書くってのはそういう作り方ってことですよね」

松隈「あれはおもろかったよね。初めての試みで、SCRAMBLESで何十曲かトラックを用意して好きなの選んでメロを作ってみて、って。メンバー全員と、実は渡辺君も、マネージャー君たちも作ったんですよ。それで70ぐらい集まったメロディーを聴いていったらユアの曲が残ったんですね。別に話題性を狙ってクレジットをあげるとかじゃなく、ガチでコンペをやって」

渡辺「普通に残りましたね」

松隈「あとおもしろいのは、うちのエンジニアの沖(悠央)も採用されたんですよ(笑)」

――“Are you kidding?”良いですよね!

松隈「はい、エンジニアなのに良い曲作ったっていう斬新な結果で。井口とか落ちてるのに(笑)。良いものを作る試作として、こういうことは今後もやっていきたいですね」


3年の歴史によって

――そんなSCRAMBLESが法人化されて3周年ということで。

松隈「3年前に会社になりました」

――その2014年はBiSが解散してWACKができた年でもありますけど、最初の曲がプラニメの“Plastic 2 Mercy”で。

渡辺「WACK最初の曲ですね」

松隈「BiSはずっとロックでやってきたので方向を変えたいなってとこもあり、あとプラニメはメンバー発信でアニメとかの世界観で行きたいっていうテーマも最初はあったんで、シンセをメインに画が浮かぶような音にしたかったんですよ。時期的にEDMが流行ってたし、ちょっと振り切ってみた感じもありました」

渡辺「“Plastic 2 Mercy”は、曲が出来た時に〈ヤベエ、これ一気に行っちゃうんじゃね?〉と思ったんすけど、まあそうはならなかった(笑)」

――でも、この曲は息が長くて、ギャンパレの新作にも入ってますし、この〈WORKS〉に入るので5ヴァージョン目ですよね?

渡辺「そうなんすよね(笑)。やっぱ、歌い継がれていく曲があるのって凄いなと思っていて、インパクトが凄くあったんだなって」

――BiSHの始動はそれから半年後になります。今回はお二人がbeat mints boyzとして“スパーク”を歌ってて、MVも撮られました。

渡辺「ジャケ写を撮る時もそうだったんですけど、MVの撮影でパッて起きた時に、何か〈え、俺の事務所、3年でこんなにいるんだ〉と思って、けっこう感慨深いものがありました。この先、俺への恨みに変わる奴も何人かいるんだろうな……とか気になっちゃいましたね(笑)。あと、松隈さんが俺の葬式には〈きっとスーツは着ないから〉って、MVで革ジャンだったっていうのが、凄いエモーショナルな感じしましたね」

松隈「あの、忌野清志郎さんの葬式に甲本ヒロトさんが革ジャンで行ったっていうのがあって……渡辺君が死んだら、俺も革ジャン着てこうって考えとったんよ、実は。そうしたら(MVで)死によったから、わざわざ買ったんだよ、高いの」

渡辺「ねえ? 高いの買ってましたね」

松隈「だから、本番の時もそれで行きます」

渡辺「はい、ぜひ」

――はい。その後の“オーケストラ”や“gives”になるともう最近の曲っていう感じがしますが……そういえばプー・ルイさんが前に何かで話されてた、松隈さんがプー・ルイさんのために取っていた〈オーペニス〉って曲は“gives”のことですか?

松隈「ああ、それは違います。取っといた〈オーペニス〉は“NAKODUB”のことですね」

渡辺「“gives”は〈激しく竹野内豊似です〉ってっていう仮題でしたね(笑)。“gives”で松隈さんに言われたのは、せっかくアルバムだし、インパクト重視じゃなくて〈何度も何度も聴いて良くなる曲にしたい〉って」

松隈「サビのメロディーがあった後に、同じメロをピアノで弾くっていうアレンジをしていて、僕はあんまりやんないんですけど、それが繰り返されて、エンディングでもまた同じメロがくる。そうすることで、輪廻転生みたいな、〈繰り返される葛藤〉みたいな曲にしたいなと思って。あんまりスルメ曲って狙って作れないけど、これは珍しくスルメを焼いた感じですかね、あえて」

渡辺「リード曲は別で考えてたんですけど、珍しく松隈さんから〈こっちがいい〉って」

松隈「この曲が出来て、新しいBiSに四番打者が入団したみたいな感じがして。前のBiSで言うと“My Ixxx”とか“primal.”とか、方向性がキュッとする瞬間の曲かなと思いましたね」

――なるほど。そして、〈WORKS〉最後の曲が“屋上の空”、これはBuzz72+のメジャー・デビュー曲だったものですね。

松隈「実はディレクターの篠崎さんが、当時のアシスタント・ディレクターだった縁もあるんです。ドラムとベースはもう福岡に帰ってるんで、今回は僕が行って録ったんですよ。原曲に入ってないストリングスは、うちらの“オーケストラ”とか、それこそ“primal.”の時期からずっと一緒にやってくれてる門脇大輔に入れてもらって。何か10年前のバンドをプロデュースしてるような、自分をプロデュースしてるような感覚で、だからホントに貴重な不思議体験に近い感じがしましたね」

――メジャー・デビュー曲にしたってことは、これは当時の勝負曲だったんでしょうか?

松隈「うるさいバンドなのに、これはバラードというかミドル曲なんで、デビューする時も話し合いになりましたね。これを書いたのは2003、4年ぐらいで、もう福岡では200~300人のワンマンやれてる状態だったんですよ。で、そういう頃にツアーで回ってた先に病気の友達の分もサインを貰いにくるファンの女の子がいて、そのライヴハウス行くと同じ子がいつも友達からの手紙もくれたり、僕らもメッセージ書いたりしてたんです。それで、ある時に〈次は退院して来られそうです〉って聞いてたんですけど、次行ったらその子が〈連れてこれんかった〉って泣くんです。聞いたら、もう先がないから、特別に許可を貰ってライヴに来るはずだったのが、間に合わんかったと。それで作ったのが“屋上の空”なんです。この曲がきっかけでプロデューサーのCHOKKAKUさんに気付いてもらえて上京することになったんで、僕も思い入れの強い……そんな曲ですね、これは」

――そういう裏話があったんですね。

松隈「まあ、当時マンション管理人のバイトをやってまして、そのマンションの屋上でサボりながら作ったものなんですけど(笑)」

渡辺「だいたいサボってますね(笑)。てか、だいたい暇そうな職を選んでるんですね」

松隈「そうそう、楽器屋さんとかね。隙を見て、それで名曲が出来上がるのよ(笑)」

渡辺「でも、改めて聴くと、松隈さんも僕もセンティメンタリストなんですね」

松隈「あ、そうだね。おセンチだね」

渡辺「ホント、見た目は斜に構えてるんですけど、けっこう真っ直ぐなのかな」

――ロマンティストだと思ってますよ(笑)。ちなみに、12月の〈WACKのフェス。〉では本作からも披露されそうですか?

渡辺「“スパーク”はやるでしょうね」

松隈「やろう。beat mints boyzでオープニング・アクトでもいいよね。ハシヤスメに後ろで踊ってもらおうか(笑)」

渡辺「それ、また怒られますから(笑)」

EMPiRE

――年内のリリースはこれが最後だとして、年明けにはまずEMPiREですか?

渡辺「たぶんEMPiREはまだ少し先になると思います。BiSHもまたツアーが始まるし、ギャンパレもアルバムが出せて、やっと確変に入るサインみたいなのが出てきたし。あと、BiSは3月に国技館で、メジャー・デビューの時期も調整中で……ちょっと年間計画を組まないと、また秋にリリースが集中しそうですけど……まあ、結局ズレちゃいますかね、やっぱり人間なんで(笑)」

松隈「いろんな事務所からの話が重なって渋滞するのはわかるけど、なぜ同じWACKから同時に来んの?ってのがウケるよね(笑)」

渡辺「ポンポンきたお話を僕たちも嬉しくなって〈やろう! やろう!〉って受けちゃうからでしょうね」

松隈「だね。EMPiREがどうなるのかっていうとこもあるけど、しばらくアルバム的なリリースは空くのかもね」

渡辺「ただ、それもこれも、松隈さん、SCRAMBLESワークスがあるからこそ、僕が遊べるんで。これで曲がSCRAMBLESじゃなかったら、まず全裸PVの時点でコケてたと思うし(笑)。『WACK & SCRAMBLES WORKS』はその歴史がホントに感じられるなっていう気はしますね。だって、“屋上の空”から、もうBiSHで出してても全然いい曲じゃないですか? だから、松隈ケンタの才能っていうのは、そういう意味で言うと10年変わってないんですよね」

松隈「変わってないよね。それは思った。〈同じコード進行だな〉って思った。〈同じアプローチしてんな〉って(笑)」

渡辺「ハハハハハ! そう、松隈節はまったく変わらないっていう」

 

『WACK & SCRAMBLES WORKS』収録曲を参加メンバーたちが紹介!

1. スパーク(オリジナル:BiSH)

BiSH Brand-new idol SHiT SUB TRAX(2015)

原曲はBiSHの処女作『Brand-new idol SHiT』(SUB TRAX)の冒頭を飾った名曲で、オリジナルの5人で歌った唯一の録音でもあった(その後も2回再録)。とはいえ最初に世に出たのは、BiSH始動前にフリー配信されたJxSxK歌唱のヴァージョンで、彼の詞作の中でもパーソナルな色合いの濃い内容だと言える。今回はJxSxKと松隈がbeat mints boyzを名乗って新録。プー・ルイいわく「真面目にバカをやるってこういうことなんだなっていう感じ(笑)」のMVも必見だ。

 

2. オーケストラ(オリジナル:BiSH)

BiSH KiLLER BiSH avex trax(2016)

BiSHのメジャー初作『KiLLER BiSH』(avex trax)に収録されていたリード曲で、グループの飛躍を決定付けた一曲。今年3月末の〈WACKオーディション〉合宿における取り組みでBiSに奪われた際は賛否両論を呼ぶ騒ぎとなった。

ヤママチミキ「サビを歌わせてもらって、ありえん気持ち良かったです(笑)。〈オーケストラ~〉って歌ってる瞬間、〈うわ、スゲエ〉と思って。松隈さんも毎回〈オマエは好きなように歌っていいよ〉みたいな感じなので、今回も好きなように歌わせていただきました」

アヤ・エイトプリンス「カヴァーだけど、コピーになりたくないなと思って。〈○○ちゃんっぽいね〉とかじゃなくて、〈アヤの“オーケストラ”いいね〉ってなるように。こうやって他のグループの歌を歌うことで、みんなにとって大切な歌になるなって実感しました」

ココ・パーティン・ココ「ストーリーが詰まってて、清掃員の方たちの思い入れも強い大事な曲じゃないですか? そういう重みを感じながら、真剣に、大切に歌いました。いただいたのがモモコさんとアユニちゃんのパートで、自分とは声のタイプが真逆な人の歌割なので、逆に自分なりの歌い方ができたかなって思います」

ゴ・ジーラ「もともと凄く好きな曲だし、めちゃくちゃ新鮮な気持ちでした。チッチさんの声で曲が始まるところに、ももと私の声が入ってるので、不思議な感じがしておもしろいな~と思って」

ももらんど「オーディションの前に、めっちゃ何年ぶりっていうカラオケに行って、お母さんと練習した曲でした。今回はボイトレの先生と〈ここのパート、くると思う〉ってところを練習してたらホントにきて、しかも歌い出しだから、がんばりました、はい」

カミヤサキ「トレード移籍中の身で歌うこの曲は凄い良いなと思って。いつかBiSと離れるかもしんないし、ギャンパレに戻ることもないかもしれない。“オーケストラ”って人と人との繋がりみたいなものがテーマだと感じていたので、そういう状況を思ってレコーディングに臨みました」

 

3. gives(オリジナル:BiS)

BiS Re: STUPiD つばさレコード(2017)

BiSが今年2月に発表した2作目『Re:STUPiD』(つばさレコーズ)のエモーショナルなリード曲。オーディション合宿内でGANG PARADEに奪われた経験も踏まえ、現在のBiSにとってはひときわ重要な曲となっている。

キャン・マイカ「めっちゃ好きな曲で、ホントにけっこう毎日ぐらい聴いてるんですよ、実は。だから〈自分が歌って壊したらイヤだな〉って気持ちはあったし、やっぱBiSHのメンバーと一緒に歌って比べられるのも怖かったり。嬉しいのに怖い、みたいな複雑な気持ちだったんですけど、レコーディングは純粋に歌えて楽しかったです」

テラシマユウカ「もともとBiSの“gives”っていう、ちゃんと出来上がった良いものがあるから、〈私が歌っていいのかな?〉っていうのと、いつもと違って決まった部分だけ歌うみたいなのが難しかったです」

ユイ・ガ・ドクソン「BiSになれなかった自分がBiSの歌を歌ってるのって、単純に〈凄い体験をしているぞ!〉っていうか、おもしろいなと思って、そんな機会をもらえたことにめっちゃ感謝してます。だから、自分が歌う“gives”に意味を持たせたくて、〈なれなかった私がBiSを歌う〉っていう気持ちを乗せて歌いました」

アイナ・ジ・エンド「BiSの曲でいちばん好きで、ココちゃんとよくカラオケで歌ってたので、ラストの大サビを歌えて本当に嬉しかったです! あと、嫁のリンリンの声がやっぱり可愛かったです」

リンリン「サビの歌割が心配でしたが、歌ってみるとサビじゃない所のほうが難しかったです」

セントチヒロ・チッチ「感情がかなりこもってます。勝手にこもりました。BiSを知っててメンバーを知ってて、近すぎず遠すぎないBiSHにいる私だからこそ歌える“gives”が歌えたかなって思います。歌い出しはこだわって丁寧に儚く歌って、サビは強さを伝えられるように全力で気持ちを込めまくりました。歌詞と重ねてしっかり聴いてほしい、届いてほしいです」

 

4. Nerve(オリジナル:BiS)

BiS Brand-new idol Society2 つばさレコーズ(2016)

もともとの“nerve”はBiSの処女作『Brand-new idol Society』(2011年)に入っていた久保田洋司(作詞)×miifuu(作曲)による一曲で、当時のシーンの熱気を象徴するアンセムに成長。新生BiSの『Brand-new idol Society2』(つばさレコーズ)収録時に現在の形にリアレンジ。今回はBiS、BiSH、ギャンパレ、EMPiREの25人で披露され、BiSも歌割をシャッフルして新録しているのが聴きどころ。

モモコグミカンパニー「もともと凄く好きでよく聴いていたし、歌わせていただいた〈そんな君がやっぱり好きなんだ〉という部分は聴いていると気持ちが明るくなるので、凄く嬉しかったです。WACKのグループみんなで歌ったので、その一部分だけで自分の個性が出せたらいいなと思ってレコーディングしました!」

ハシヤスメ・アツコ「自分の歌ってたパートとは違う部分だったので新鮮でした! レコーディングでは歌詞が恋してる女の子っぽいので、そんなイメージで歌ってみました!」

ペリ・ウブ「前に“Nerve”録ったのってBiSになりたてで、声とか歌い方も、めっちゃ何も知らない子どもだったんですよ。今回は〈抱いて欲しい気分で~〉のところを歌ってて、そこは去年の私なら使われなかったパートだと思うし、凄いセクシー(笑)な感じに歌ったので、楽しみに聴いてください」

パン・ルナリーフィ「今回は自分が歌ってないパートを歌うのが新鮮だし、わんぱく感っていうか(笑)みんなでオールスターズみたいなことができて嬉しいです」

もも「前はうまく歌えなかった早口なところを、この時は一発でイケて嬉しかったです。あと、みんなが歌ってくれるから嬉しい」

サキ「自分の声が入るのはBiSの『うりゃおい!!!』ぶりですね。当時は絶対出なかった〈カッコつけてるつもり~?〉の音が出せて、松隈さんにも〈おっ、出るやん〉って言ってもらえたので、昔から聴いてる人はキーの上がった私をお楽しみください(笑)。大勢で代わる代わる歌ってるので、この曲の楽しい感じがより楽しくポップになってるんじゃないかなって思います」

プー・ルイ「みんなで歌う曲に“Nerve”が選ばれたのが、ずっといた人としては嬉しいです。何か感慨深い」

 

5. Plastic 2 Mercy(オリジナル:GANG PARADE)

GANG PARADE Plastic 2 Mercy T-Palette(2016)

そもそもは2014年9月にリリースされたプラニメのデビュー・シングル(作詞はプラニメ)。その後ユニットがPOP~GANG PARADEと発展するたびに新調され、別掲のGANG PARADEの新作にも現編成による最新ヴァージョンが収録されている。

キカ・フロント・フロンタール「プラニメの〈TIF〉のお披露目も行ってて、そこで〈何だこれ、カッコイイ!〉みたいな状態になった曲でした。カラオケでもよく歌ってたし、決まった時は超ブチ上げで嬉しかったですね。あと、選ばれてるメンバーが声質のヴァリエーションも歌割もおもしろくて、ライヴでやれたらおもしろそうだなって思ってます。〈baby another sky!〉ってパートがお気に入りで、キカ節みたいな感じで歌ってるんで(笑)、そこに注目してほしいですね」

アイナ「大好きな曲です! 〈baby another sky!〉の入り方が好きで、そこをキカちゃんと歌ってるのですが、2人の荒々しさと存在のうるささがマッチしてるので、ライヴでやれたらおもしろそう(笑)。ハスキーな声のキュイ!ってなる部分を使って!って言われたので少し意識しました」

アユニ・D「ギャンパレさんがギャンパレになる前の初期の初期から歌われている曲なので、知っていました。EDMな感じ?の曲も歌いたかったので嬉しいです。かっこよく歌ったので聴いてください」

ハシヤスメ「ピコピコしててBiSHの楽曲とは違うジャンルの音楽なので、一瞬音の中で迷子になりかけましたが(笑)、違うジャンルだからこそ清掃員の方にも、遊び人の皆様にも新鮮に聴こえるんじゃないでしょうか? 楽しかった!」

パン「ギャンパレを知ったきっかけの曲でもあったし、オーディション合宿で歌唱審査のために覚えていった曲でもあるので、懐かしいというか、合宿のことを思い出しました。改めて歌えて嬉しいです」

 

6. EMPiRE is COMING(EMPiRE)
WACKとavexが共同で立ち上げた新たな5人組、EMPiREの初音源。今年4月の〈WACK EXHiBiTiON〉で立ち上げが発表され、8月の〈TOKYO BiSH SHiNE〉にてグループ名とメンバーが公開された。ニューウェイヴ調のこの“EMPiRE is COMING”は先行でフリー配信されていたが、例によってJxSxK歌唱ヴァージョンだったため、彼女たちの歌声が聴けるのは本作が初。メンバーのMAYU EMPiREが作詞した第2弾曲“TOKYO MOONLiGHT”もJxSxK版が公開済み。

 

7. WACK is FXXK(SAiNT SEX)

SAiNT SEX WACK is FXXK WACK(2017)

BiSのプー・ルイとカミヤサキ、BiSHのアイナ・ジ・エンドとアユニ・D、GANG PARADEのユメノユア、ヤママチミキ、アヤ・エイトプリンスが集まった7人組ユニット。この“WACK is FXXK”は10月にタワレコ限定でリリースされるも予約完売となったシングル。

ミキ「〈スゲエ特徴的な声がいる〉って、めっちゃ言ってくださってて。そうやって〈何か特徴のある歌い方のヤツがいるな〉ってところから、ギャンパレに興味を持ってもらえたらいいなと思ってます」

サキ「楽しいし、新鮮でした。歌に魅力がある人ばっかりなので、レコーディングの時はけっこうドギマギしながらできましたね」

プー「松隈さんがめっちゃプレッシャーかけてくるんですよ、レコーディングの時に。オーディション審査の時とかもそうなんですけど、〈じゃあ、一番歌の上手いプー・ルイさんからお願いしまーす〉みたいに、わざと言ってくるからやりにくくて仕方なかったです(笑)」

アユニ「松隈さんに〈宇宙人みたいな声で〉と言われたのがいまでも自分でよくわかんないのですが、〈ここはアユニが歌ってる〉ってわかるように歌えたと思います。声色が全員違くて皆さんの声がかっこいいので、もっと聴いてほしいです」

 

8. フライングヒューマノイド(オリジナル:中川翔子)

中川翔子 cosmic inflation ソニー(2010)

オリジナルは中川翔子が2010年8月にリリースしてオリコン8位を記録したヒット・シングルの表題曲で、同年のアルバム『Cosmic ♬ Inflation』(ソニー)にも収録。MVには松隈も出演している。

ユメノユア「渡辺さんから〈この曲は凄い思い入れあるんだ〉って聞いて、松隈さんがディレクションしてヴォーカルを録った初めての曲らしくて、それを知ったら嬉しくって。あと、プー・ルイさんが歌うかもしれなかった曲だって聞いて、それをいまのプー・ルイさんと歌えるのも凄い嬉しかったです。WACKとSCRAMBLESの歴史を感じられて、レコーディングも楽しかったです」

ミキ「頭が〈十年先の未来が見える魔法があったらな〉って歌詞なんですけど、ホントに10年前ぐらいに書かれた曲みたいで、〈あ、そんなのも詰まってるんだ〉と思ったら不思議な気持ちになったし、そこにちょっとでも自分の声が入って嬉しいなと思いました」

モモコ「私たちが歌ったらどうなるのか想像がつかなかったのですが、一人一人に合うような歌割を考えてくださって歌いやすかったです。松隈さんが10年前に作った曲だと仰っていたので、冒頭の〈十年先の未来が見える魔法があったらな〉という歌詞を、今と昔のことを照らし合わせながら歌いました。最後のサビ前の〈迷って ただ泣いて 繰り返す〉という部分は答えが見つからずに迷っていたころの自分の気持ちになって歌いました」

リンリン「松隈さんがこの曲の思い出を話してくださって、大事な曲を歌わせていただけて嬉しかったです。そのお話を踏まえて歌ったので、何も知らずに歌ったテイク1とは違う感じに変化しました」

プー「私が歌わなくて良かったと思います。そっちのほうが世に知れて(笑)。曲は〈THE 松隈節〉って感じだし、私はBiSの新曲をもらうのとあんま変わらない感覚で歌いました。あと、〈しょこたんスゲエな、これ一人で歌ってんのか~〉って。でも、それを10年ぐらい経って私が歌うのって、エモいですね」

ペリ「それ聞くと鳥肌立つね~! 私は〈あ、10年前からの思いがいま私に届いて、それを私が発信するんだね。凄い〉って思って、ジーンとなりながら歌ってました!」

 

9. ラバソー~lover soul~(オリジナル:柴咲コウ)

柴咲コウ KO SHIBASAKI ALL TIME BEST 詩 ユニバーサル(2017)

12月リリースの最新ベスト盤『KO SHIBASAKI ALL TIME BEST 詩』(ユニバーサル)にも収録のオリジナルは、柴咲コウが2009年9月に発表したシングル。柴咲自身が作詞/松隈が作曲を担当、ドラマ「オトメン(乙男)」主題歌としてオリコン3位を獲得し、松隈にとっては最初のヒットとなった。今回はチッチとアヤの八王子コンビが披露している。

アヤ「昔から好きで、通学中とかによく聴いてたんですよ。柴咲コウさんの歌が凄く好きで。だから嬉しかったし、チッチと2人なのも嬉しかった。ただ、昔から聴いてた曲なんで、柴咲コウさんの歌い方の真似みたいなクセが取れなくて。で、ムシャクシャしたことがあったので、ボイトレで言われたことも全無視して気持ちをぶつけて歌ったら、〈めっちゃ良いやん! そんな歌い方できんの?〉って松隈さんにOKをもらえて、テクニックじゃなく気持ちで歌うのも大事なんだな、って学べました」

チッチ「昔から柴咲コウさんが好きで、柴咲さんがロック調のかっこいい曲を歌ってるのがなんだか新鮮でよくMVを観てました。言葉のはめ方とかが独特でいざ歌ってみたら難しくて……(笑)。歌ってて爽快で気持ちいです。歌うときは、ちゃんと歌うけど、さらに〈ロックンロールな泥臭いチッチで歌ってみて〉って言われました。今回はSCRAMBLESのアレンジ・ヴァージョンなのでテンポも早くて原曲よりさらにかっこいいから、アヤと私だから歌える〈ラバソー〉にしたかった。〈2人の声が合ってるよ!〉って言ってもらえて嬉しかったので、なかなか聴けないカヴァーを楽しんで聴いてほしいです! 落ちサビから最後のサビの畳みかけていくところが好き!」

 

10. 屋上の空(オリジナル:Buzz72+)

Buzz72+ 屋上の空 avex(2005)

原曲は2005年8月にリリースされたBuzz72+のメジャー・デビュー・シングル。2002年5月に福岡で結成されたBuzz72+は、松隈(ギター)、北島敬大(ベース)、轟隆(ドラムス)らによる4人組。ヴォーカリストの脱退に伴い、2007年12月のライヴを最後に無期限活動休止に入る。アイナが歌唱し、北島と轟も参加した今回のレコーディングは「一緒に演奏するのは俺の結婚式以来(笑)」(松隈)だという久々のリユニオンにもなった。

アイナ「このような曲を歌わせていただいて、本当に嬉しく思っています。私の歌を引き出してくれた松隈さんの傑作を一人で歌わせていただくなんて……と思って、レコーディング前日は寝れませんでした(笑)。あと、松隈さんが曲への想いや裏話を教えてくれて、初めてレコーディング中に涙が流れました。やりきりました。私は感情的に歌っていますが、楽器隊が爽やかだったり壮大だったりするので、何度も何度も聴いても疲れないと思います。思い入れが深く、大好きな曲となりました。幸せです」