この7作目では、前作でも目立ったメロディアスな要素が、より前面へと押し出された。そしてさらに削ぎ落とされて余白を残したアレンジに、フジイケンジのギターが多彩なフレージングで色を付けていく。ソフト・ロック調とすら言えそうな“KNIFE”や中東ガレージ“PIERROT”など、新味も随所にあり。ぶっきらぼうな言葉遣いの詞も、いつも以上にロマンティシズムとメランコリーが滲んでいる。