ヴェテランからニューカマーまで、カーネーションと連なる個性豊かな才能たち
カーネーションの前身バンド時代からあった“夜の煙突”の初リリースはナゴムから。ライヴを観た主宰のケラからその場で声がかかったそう。直枝いわく「“夜の煙突”は初めて社会的に認められた曲。アコースティックで、ノリのいいニューウェイヴ。スミスとか、バーズの影響とかいろいろ混ざってますね(笑)」。 *土田
「ディレクターさんから〈“夜の煙突”みたいな曲を書いてください〉って話をいただいてがんばったんですけど、〈みたい〉な曲を書くのはちょっと無理で。じゃあ〈カヴァーさせてもらえますか?〉って」(直枝)。同曲収録の『非実力派宣言』(89年)以降、直枝とバンドは楽曲提供などで森高の黄金期に関与している。 *土田
直枝がファンを公言し、詞の面での影響を口にするのが、この日本のプリンス。互いのトリビュート盤にも参加しており、岡村の“家庭教師”(90年)に触発されて制作したという“学校で何おそわってんの”を偶然にも岡村本人がカヴァーしている。リズミックな言葉やトリッキーな展開が両者の美点だ。 *土田
無二の個性を持つ超歌手のメジャー・デビュー前夜、彼女のキャリアにおける飛躍の一枚を直枝がプロデュース。その後も演奏や楽曲提供などで関与し、大森の2016年作に収録のデュエット曲“無修正ロマンティック~延長戦~”の続編がカーネーションの『Multimodal Sentiment』に収められている。 *土田
今年カーネーションからの指名でツーマン・ライヴを行った吉田ヨウヘイgroup。メンバーにはカーネーションのファンが多く、“モーレツな人 モーレツな恋”という意外な曲をカヴァーして驚かせた。緻密なアンサンブルとグルーヴへのこだわりは、直枝が好きなフランク・ザッパに通じるところも。 *村尾
京都から登場した3人組ロック・バンド。彼らもカーネーションの大ファンで、やはり今年初めてツーマン・ライヴが実現。全力で先輩にぶつかっていく姿がアツかった。パンクな衝動と骨太なグルーヴに貫かれたパワフルなバンド・サウンドは、『LIVING/LOVING』の頃のカーネーションを彷彿とさせる。 *村尾
ラッキー・オールド・サンのサポート・ギタリストとして注目を集めた自作自演家。彼が宅録で完成させたこのファースト・アルバムを、かつて宅録でソロ作『HOPKINS CREEK』を作り上げた直枝はゲイリー・ウィルソンやレモン・ツイッグスを引き合いに出して高く評価した。エモいギターも共通項。 *村尾
直枝が敬愛するムーンライダーズ(メンバーの鈴木博文とは政風会としての作品も)とカーネーションの直系の若手と言えばこの人。捻りを効かせつつもキャッチーな曲構成といい、ニヒルなロマンティシズムを孕む歌詞といい、まさに後継者として相応しい彼は、カーネーションのトリビュート盤の旗振り役も担った。 *土田
カーネーションの結成30周年を記念したトリビュート盤。本ガイドで挙げた面々のほか、曽我部恵一やミツメ、シャムキャッツ、森は生きている(現在は解散)らインディー界隈を沸かす才能が多数参加。どこか風変わりで自由な発想のアレンジが散らばっており、バンドの職人気質なポップネスの波及ぶりが窺える。 *土田








