NEVER SLEEP AGAIN 2018
[ 特集 ]ZOKKON OF THE YEAR 18→19
恐るべき地殻変動はまだ止まらなさそうですが、やはり2018年も理屈抜きでいい作品は山ほどあった!と言いたいし、2019年もきっと楽しいものが楽しいと思ってたいね!

 


2018年が生み出した必聴盤のごくごく一部をご紹介!

欅坂46 ガラスを割れ! ソニー(2018)

結果的に1期生20名(+ねる)でのラストとなったシングル。不動のセンター・平手友梨奈の存在感も圧巻なアグレッシヴなパフォーマンスと湧き上がるエモーションもここで最高沸点に達したか。尾関梨香、小池美波、長濱ねるのほのぼのとしたユニット曲“バスルームトラベル”も愛おしく。 *久保田

 

乃木坂46 シンクロニシティ N46Div./ソニー(2018)

発表した3枚のシングルではセンターがそれぞれ異なりましたが、白石麻衣によるこちらはステージ・パフォーマンスのスケールも大きく、なんたってラストのまいやんのキメ顔が◎。結成初期からグループの顔として活躍した生駒里奈のラスト・シングルであったことも忘れられない。 *久保田

 

ハロプロ研修生 Rainbow×2 アップフロントワークス(2018)

前作から約4年ぶりとなったセカンド・アルバム。〈ハロプロっぽさ〉に熟れてない感じもひとつの良さだったりしますが、そもそものパフォーマンス・スキルは高く、感動的なオープニング“Rainbow”やブラス・ファンク調の“43度”など、たくましさを感じさせる場面はあちこちに。 *久保田

 

でんぱ組.inc プレシャスサマー! MEME TOKYO/トイズファクトリー(2018)

2017年末のサプライズ増員から始まり、2019年の元日にアルバムをリリースして、先ごろ夢眠ねむを見送ったばかりの彼女たち。その間の過渡期になった昨年は2枚のシングルを残していますが、カオスでハイパーな玉屋2060%節が堪能できるのはこちら。新メンバーの持ち味も活かす作りも周到でした! *出嶌

 

Maison book girl elude ポニーキャニオン(2018)

それまで通りにマイペースなようでいて、注目の輪を自然に大きくしてきた印象もある2018年のブクガとサクライケンタ。傑作すぎる『yume』は前号で紹介したのでその前段となる本シングルを紹介しておきますが、アルバムの何とも好ましい生々しさの前ぶれはここにも顕著に溢れ出ています。 *出嶌

 

吉川友 DISTORTION/ときめいたのにスルー アップフロントワークス(2018)

〈吉川友にぱいぱいでか美〉名義も含む配信曲に加え、アカシックと大森靖子を起用したこちらの両A面シングルも残している2018年のきっか。大森の詞曲による“ときめいたのにスルー”はこれまでの“歯をくいしばれっっ!”“さよなら、スタンダード”同様、編曲をサクライケンタが軽快に仕上げています。 *出嶌

 

ぜんぶ君のせいだ。 トナリコレアラタ コドモメンタルINC.(2018)

次々とアイドル・グループを増殖させているコドモメンタルINC.の中でも、もっとも勢いづいている〈ぜん君〉。現体制で初のシングルは、〈君の隣にいたい〉と言えない女の子の〈自身革命〉をテーマにした楽曲で、4人のエモーションも全開。この後のアルバムへと弾みをつけました。 *久保田

 

ゆくえしれずつれづれ exFallen コドモメンタルINC.(2018)

今年に入ってからの動向はさておき……メンバー加入で始まったつれづれの2018年は、この激ラウドなセカンド・アルバムでひとつのピークを迎えました。アッティラのクリス・フロンザックを迎えた冒頭の“Phantom Kiss”から、シャウトと美メロの飛び交う怒涛の凄まじさたるや……。 *出嶌

 

幽世テロルArchitect アイデンティティークライシス コドモメンタルINC.(2018)

大きく動きがあった幽世の2018年は、トリオ編成による春のフル・アルバム『Cultural Mixing』で始まり、聖涙丸と季を加えた5人での本ミニ・アルバムで一気に加速。MVも過激な表題曲やブリーピーで攻撃的な“星群”などがカッコイイです。1月末には心鞠游が加入して最初の音源も登場するはず! *出嶌

 

DEVIL NO ID BEAUTIFUL BEAST バップ(2018)

年1枚のペースながら毎度の水準の高さに踊らされる沖縄発のダンス&ヴォーカル・ユニット。表題曲はAA=の上田剛士がサウンド・プロデュースしたもので、TVアニメ「バキ」のEDテーマにも相応しい猛々しさ。マイルドなレゲトンのカップリングもカッコ良くて、いよいよアルバムが楽しみに。 *出嶌

 

sora tob sakana alight ep ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント(2018)

ポスト・ロック、エレクトロニカなどを基調とするトラックと、スクールガールらしい4人の素直なヴォーカルの調和から生まれるサウンドスケープ。メジャー・デビュー盤となった本作では、“蜃気楼の国”なんていうファンタジックなバラードまで飛び出して、その風景をさらに奥深く。 *久保田

 

uijin everything is practice 叫びrecords(2018)

MUSIC@NOTEから短冊ジャケの8cmシングルを出す一方、カセット・シングルや配信のみのフル・アルバムもありましたが、こちらはそれらに先駆けたミニ・アルバム。涙腺に訴えかける暴れん坊な作りは安定感抜群です。叫びからは後輩もデビューし、新年もグングン加速していきそうですね~。 *出嶌

 

EMPiRE EMPiRE originals avex trax(2018)

フル・アルバムは前号で掲載したので、ここではカセットB面もおもしろい試みだった現6人体制でのミニ・アルバムを紹介。状況に翻弄されながらも着実に成長した成果は、キャッチーな名曲“S.O.S”など、前作のクールさとはまた違うダイナミックな楽曲によってストレートに表面化してきた感じ。初のシングルを出す今年はどうなる……? *出嶌

 

BiSH PAiNT it BLACK avex trax(2018)

2018年も好調なWACKの勢いをなお牽引するBiSHは、意外やアルバムはなかったもののシングル4枚を発表。初のオリコン首位に輝いたこれはCMでもお馴染みなアユニ・Dの歌声が活きるメロディック・チューンで、端正なラフさを響かせる最近のSCRAMBLESらしいサウンドもキマっています。 *出嶌

 

Shine Fine Movement ルミナス Label The Garden(2018)

前年にデビューした5人組の、これがセカンド・シングル。この後に出た“リフレクト”も含め、温もりのある音像でしっかり端正なアレンジを聴かせるレーベルのカラーがいつもながらにしっかり伝わってきて心地良いです。Label The Gardenでは新たに誕生したFragrant Driveにも期待大! *出嶌

 

BiS1st Don't miss it!! CROWN STONES(2018)

年頭から卒業や脱退が続き、分裂劇も賛否を呼ぶなどハードな状況にあったBiSの2018年。これはチーム分けして最初のシングルで、新加入したメンバー2名のノビノビした歌いっぷりが過去のBiS像とは違う刹那感を醸した佳曲です。カップリングのルーズな“TiME OVER”もカッコ良し。 *出嶌

 

Chelip サマータイムシンデレラ doles U(2018)

2018年は堅調に2枚のシングルを出した鳥取のコンビ。表題曲は鶴の秋野温が提供したミディアム調の温かなナンバーで、これまでにない印象を残します。AH(嗚呼)のりりかる*ことぱぉがシャープかつファンキーに仕立てた“フラッシュバック”のクールでミステリアスな表情も新鮮で最高でした! *出嶌

 

彼女のサーブ+彼女のレシーブ サービス・エース LAUGHFACE/PARKS(2018)

もはや伝説になりかけているアイドル、浦郷えりかのヴィジュアル・コンセプトと一部楽曲を継承した2人組の初アルバム。LinQの元リーダー・天野なつのソロ作も手掛けている松尾宗能ら福岡の作家チームによって編まれた楽曲はいずれも愛らしく、ライン際にバシッと決めまくり! *久保田

 

RYUTist 黄昏のダイアリー PENGUIN DISC(2018)

この年2枚目となったシングル。TWEEDEES meets ROUND TABLEという布陣によって編まれた表題曲は、スリリングなメロ展開と流麗なストリングス、彼女たちのコーラスワークが気持ち良すぎて。microstarによるちょっぴりメロウなディスコ・ポップ“a birthday song”も最高でした! *久保田

 

ハコイリ♡ムスメ エトワールを夢みて PENGUIN DISC(2018)

受験生メンバーの活動休止期間などもあり、1年8か月ぶりのリリースとなったシングル。バレエ・ダンサーに扮したヴィジュアルも、夏めいたサウンドも、〈ハコイリ〉な彼女たちのイメージにドンピシャ。RYUTistとのコラボで送る元気いっぱいのカップリングの仕上がりも新鮮でした。 *久保田

 

モーニング娘。20th 二十歳のモーニング娘。 zetima(2018)

ハロー!プロジェクトではアニヴァーサリー・イヤーらしい試みがいろいろ実現。本作はオリジナル・メンバー5名の共演や大森靖子による安倍なつみ曲など、重層的なオマージュが楽しめる企画盤です。来る人もいれば去る人もいて、ここは歴代リーダーのコラボを噛み締めるように聴くしかない。 *出嶌

 

アップアップガールズ(2) かかって来なさい /OVER DRIVE T-Palette(2018)

元日リリースの『どしゃぶりのテラス席/フユトテトテ』からいい感じの曲が続いた2018年でしたが、姉貴分の(仮)ですら実現してないつんく♂制作シリーズは豪華な驚きが継続中。なかでも“かかって来なさい”はモーニング作法が流石のストレンジな安心感で最高でした。メモリアルなジャケも良し。 *出嶌

 

バニラビーンズ going my way T-Palette(2018)

戦国時代の到来前、アイドル・シーンもなかった頃からサヴァイヴしてきた彼女たちの解散に、一抹の寂しさを感じずにはいられなかった方も多いでしょう。ラスト・シングルは晴れやかに、センチになりがちなファンもニッコリ……だけど、カップリング“ラストソング”では思わず。アデュー! *久保田

 

夢眠ねむ 夢眠時代 トイズファクトリー(2018)

もうじき芸能界を引退するねむきゅん。彼女がかねてからファンだったスネオヘアーらによる新曲のほか、2010年の初シングル“魔法少女☆未満”で始まって同曲の最新ヴァージョンで締めくくる最初で最後のアルバムは、ねむきゅんが恋し憧れてきたラヴリーがいっぱい。ホント、泣けた。 *久保田

 

BEST NINE '18 by Peace! Kubota

1. TWICE Yes or Yes JYP

2. 寺嶋由芙 君にトロピタイナ インペリアル

3. 天野なつ with ザ・スペンサー open my eyes なりすレコード

4. AKB48 ジャーバージャ AAA/キング

5. 乃木坂46 ジコチューで行こう! N46Div./ソニー

6. MELLOW MELLOW マジックランデブー I BLUE

7. 東京女子流 ラストロマンス avex trax

8. WHY@DOLL Sweet Vinegar T-Palette

9. Chelip サマータイムシンデレラ doles U

 リードオフ・ウーマンは、なんてったってTWICE。韓国における3曲の活動曲は、どれも強力で中毒性が高かった。で、メジャー・リーグ的に〈2番最強説〉を唱えるのであれば、個人的楽曲大賞はゆっふぃーのコレ。天野なっちゃんのLinQ卒業後初のソロ作は、ことのほかエモいヴォーカルが素敵でした。AKB48“ジャーバージャ”は、2か月ほどで〈総選挙〉用の次作が出たので、わりと地味扱いされてた印象なんですが、らしからぬミディアムのダンス・チューンっていうのがツボでした。乃木坂46の齋藤飛鳥は、歌い手としても魅力的だなあって思ってて……なので、ここは大園桃子、与田祐希とのユニット曲“地球が丸いなら”でクリーンナップ入り。新顔のMELLOW MELLOWは、以降の期待も含めて。東京女子流は2枚のシングルがどちらも良くて、今年10年目を迎える彼女たちのような手強いグループは、やはり7番あたりに。WHY@DOLL、Chelipといったデュオ・ユニットは一発こそないものの、ちょくちょくドラマを見せてくれる頼もしい存在。ていうか、ミディアム曲多いなあ、今年の選出。 *ピ~ス!久保田

 

BEST NINE '18 by Heiwajima

1. CYNHN はりぼて I BLUE

2. 963 963 LAUGHFACE

3. ベボガ! ビマベ!/夏の永遠ガール コロムビア

4. GANG PARADE BREAKING THE ROAD T-Palette

5. BiS2nd アゲンストザペイン CROWN STONES

6. グーグールル Caution!! AqbiRec

7. S-QTY:R レモンシャーベット・ハニーEP On-do

8. Clef Leaf Everlasting First Kiss Label The Garden

9. ユイ・ガ・ドクソン Like a virgin WcDONALD

 

 数字は打順です。四番打者は揺るぎないです。いわゆる〈バブルの終焉〉のようなことは4〜5年前から毎年のように言われてきていたわけで、その頃を起点とするサイクルが成熟しながら大きく一周したように感じています。なので、そういった〈ブームの終わり〉がこの年に疑いようもない共通認識となったのは、大見出しにしやすい解散や脱退、引退といった出来事が相次いだからだとしても、そもそもこの界隈について語る際に生存競争としての側面や、数字と状況の話にだけ注目が集まるのは何なのだろう……とか感じたりはするぐらい、自分が聴ける範囲だけでも好きな曲はたくさん見つけられたし、記憶に残る作品は多かったです。

 いろんな意味での無慈悲な側面にフォーカスが当たるようになって、世間的な認識はなかなか無惨なものになっている様子はヒシヒシと感じますが、そうした機能性とは別のところで普通に良い作品を普通に扱っていきたいなと、いつも年始にはそう思います。 *出嶌孝次