ギリギリの状況から何度も何度も生き返り、ドラマのように限界を突破してきた9人が、ついに掴み取った待望のメジャー・デビュー。次なる大舞台を目前に控えて、GANG PARADEの新しいパレードがここから始まる!

 アルバム『LAST GANG PARADE』のリリース直後となる1月10日、WACK所属アーティストによる合同ツアー〈Going Going WACK TOUR〉初日を迎えたCLUB CITTA'にて、ついに待望のメジャー・デビューを報告したGANG PARADE。ただ、変化はそこだけに留まらず……3月の末にヤママチミキも参加して行われた〈WACK合同オーディション2019〉の結果を受け、研修生ユニットのWAggで活動してきたナルハワールドの加入も決定したばかり。5月には〈CHALLENGE the LIMIT TOUR〉と題した野音ツアーも控えていて、5月19日の大阪城音楽堂ワンマンを現9人最後の舞台とした後、5月26日の日比谷野外大音楽堂では新たな10人体制をお披露目することとなります。さまざまなトピックを踏まえて文字通りブランニューなパレードへ向かう9人に話を訊きました。

 

初心を思い出せる

——オーディション合宿から戻られたばかりですけど(取材日は4月1日)、今回はミキさんの活躍を安心して見守っていた人が多いのかなと思いました。

ヤママチミキ「ありがとうございます(笑)。やっぱり、たくさんの方に支えてもらいながら終えることができたなっていうのが一番ですね。一人だったらあんなふうに最後まで必死にガムシャラに、候補生に寄り添いながらっていうことができなかったので。連絡をくれたメンバーはもちろん、現地にいたスタッフさんも、ニコ生やSNSを通じて応援してくれた人たちもそうですし、ビックリするぐらいたくさんの人に応援してもらっていたなと改めて実感しました」

——いままでの合宿はギャンパレが注目されるためのステップになってきましたけど、今回そういう前提はなかったですよね。

カミヤサキ「そうですね。ストーリーっていう意味では、BiSだったり、メンバーが抜けた直後のEMPiREが注目される環境だったと思うんですけど、今年のギャンパレは、BiSHがずっとやってきたような、トピックがないなかで戦う大変さみたいなところを担ったのかなと思って。でもヤマちゃん(ヤママチ)は武士道を見せてくれたというか(笑)、コツコツ努力する姿勢をわかりやすく示してくれてたなって思う場面が多かったので、安心して観てました」

——そんななか、結果的にWAggからナルハワールドさんが加入することになりました。

サキ「予想はしてなかったんですけど、ナルハはヤマちゃんとずっと同じチームで練習してたので(笑)」

ココ・パーティン・ココ「一回言ったよね? これはもしかして、みたいな」

キャン・GP・マイカ「ココから〈ナルハがずっとミキちゃんと一緒なんだけど……〉みたいなLINEが来て」

ユイ・ガ・ドクソン「去年のマイカとハルナみたいな感じやったな」

ハルナ・バッ・チーン「確かに」

ユメノユア「入ることに確信は持ってなかったけど、もし誰か入るならナルハだろうなっていうのはありましたね」

サキ「あと、合宿最終日の〈WACK EXHiBiTiON〉でWAggの子が順番にマイクチェックする時、みんなBiSHの曲を歌っていくなかでナルハだけ“GANG PARADE”を歌ってたんですよ。それで〈ほほう〉って」

ドク「凄っ! でも、ナルハもその時は結果を知らんもんな。もしかして、そこも加入の決め手になったかもしれない」

月ノウサギ「それはギリギリすぎ(笑)」

——とはいえ、最初は戸惑いもあったと思うんですけど、率直にどうでしたか?

サキ「最初はビックリしました。でも、ナルハも凄い嬉しそうにしてくれてたし、お姉ちゃんも号泣して喜んでくれたって聞いて、凄い素敵だなと思いました。それと、ステージから捌けてすぐ、WAggのサアヤイトとナルハが抱き合ってたんですよ」

ココ「抱き合ってたね」

サキ「それを見て、凄い美しいものを見たなっていう気持ちになって。もちろんナルハもWAggを離れて寂しい気持ちはあると思うんですけど、自分たちもこのメジャー・デビューっていう新鮮なタイミングで新鮮なエネルギーを貰うというか、これからのGANG PARADEにもっと良い風を吹かせてくれるんじゃないかと思ってます」

——初の後輩ができる2人はいかがですか?

月ノ「そうですね、後輩か……。でもナルハが合格してすぐ〈GANG PARADEに相応しい人になれるようにがんばっていきたい〉ってコメントしてたのが凄いわかるなと思って、私も1年前に名前を呼ばれた時に、やっぱりGANG PARADEはダンスとかで他のグループとは違うものを求められてるのが凄くわかったし、追いつけるか凄く不安になったんですよ。だから、新メンバーとしてこの1年間やってきた経験をナルハに活かしてあげたい。それこそ私とハルナが入る時に、7人が愛を持って、優しくも厳しく接してくれたので、それを思い出したいです。だから、ある意味、初心を思い出せるなって思います」

ハルナ「ナルハの加入が決まってから、いろいろ想像してワクワクしてます。どんなステージになるんだろうとか考えはじめましたし、自分も変わるきっかけにもなりそうな予感がして、心の状態が変わって、心臓の色が変わった気がしたんですよね」

——何色から何色に?

ハルナ「赤から黄色ですね」

サキ「ハルナのメンバーカラーだね」

——なるほど(?)。

テラシマユウカ(ユユ)「ハルナはちょっとお姉ちゃんになるんじゃない?」

ハルナ「なっていこうと思ってます。ナルハがいちばん見るのは私なのかな?と思って、そのぶん私も変われる気がします」

——見られることによって。

ハルナ「そうです。関わりやすいって言ったらあれですけど、親近感があるというか」

——名前も対になってますし。

ハルナ「そうですね。ハルナルハです」

 

みんなを幸せにする

——はい。では、少し遡るんですけど、1月から回ってきた〈Going Going WACK TOUR〉の収穫はいかがでしたか?

ユユ「去年の最後のリリイベで2019年の目標を一人ずつ言ったんですけど、私は〈みんなを幸せにする年にしたい〉って言ったんですよ。その後にツアーが始まって、初めての場所で新しい人に出会ったりとか、他のグループを観に来た人にもGANG PARADEを観てもらえたし、お客さんからも〈GANG PARADEのライヴを観ると幸せになる〉っていう反応が多くなったツアーだったかなって思います」

ココ「宗教みが(笑)」

ドク「でもホンマに多かった」

ユユ「他のグループにも〈カッコイイ〉とか〈エモい〉とか感じたと思うんですけど、〈GANG PARADEがいちばん幸せになった〉って言ってくれる人が多くて、そこの収穫が大きかったツアーでした」

ココ「わかりやすく違う感じのグループだから、そう思ってもらえるのかも」

ユユ「うん、でもちょっと宗教っぽくなってきました(笑)」

ミキ「ホントに洗脳してるみたいな(笑)」

ユア「私は前よりも愛を持って他のグループを観れるようになりましたね。WACKの仲間なのは前からわかってはいたけど、ある意味〈どこにも負けない〉って尖りすぎてた感じがしてて(笑)。その気持ちはもちろん大事だし、WACK全体が好きだったり別のグループが好きで来てくれてる人にも〈今日はギャンパレが良かったね〉って思ってもらえるライヴを常にしなきゃいけないっていうのは心にあるんですけど、それだけだと絶対そう思ってもらえないと思うんですよ。いろんな気持ちが生まれたツアーだったけど、そこに気付けたのが良かったかなと思いますね」

ドク「ワンマンのツアーはひとつの形をどんどん良くしていって、段階を重ねてファイナルで最高のものにするっていう感じなんですけど、対バン形式だとその時その時が一回勝負っていう要素が強いので、一回一回をどう切り替えて、どう最高のものにするか、めっちゃ考慮しました。ひとつのライヴに込める熱量とか、9人で気持ちを揃える方法とか」

——そういう意識を共有するっていうところが皆さんの強みということですかね。

サキ「でもツアー中に追い詰められたことがあって(笑)、いつもより話し合う時間がないまま不安な状態でライヴした日があったんです。でも、時間がなくても瞬発力のあるライヴができるようにならないといけないし、それまでは作り込むことで安心しちゃってたのかなって」

ドク「そう、自分たちでおまじないを作りすぎちゃってた」

ユア「自分たちを洗脳してたね(笑)」

ココ「スタッフさんに〈今後もっと忙しくなったら準備の時間が作れずにライヴに出なきゃいけないこともあるから、互いに信頼し合うということを感覚的にステージでわかり合わないとダメだよ〉って言われて」

サキ「それがめっちゃ大きかったです」

ココ「話し合うこと=良いことって思ってて。もちろん良いことだし、ウチらに合ったやり方ではあったと思うんですけど」

サキ「〈それがないとできない!〉って(笑)」

——時間のかかるルーティーンに縛られてたみたいな(笑)。

ドク「そうです。話し合いとかが不安をまぎらわすための要素になりすぎてたので、5分のアップでも全力を出せる強さみたいなのが必要だし、いまはそういうおまじないを減らす作業にきてます」

 

ギャンパレらしさ、だけじゃない

——その〈GG WACK TOUR〉のファイナルで、今回のメジャー・デビュー・シングル“ブランニューパレード”を初披露されましたね。

GANG PARADE ブランニューパレード FUELED BY MENTAIKO/ワーナー(2019)

サキ「メジャーの一発目に相応しいストレートな曲で、ギャンパレらしいんだけど、それだけじゃない、みたいな。〈らしい〉だけだと入りづらいじゃないですか?」

ミキ「新しいお客さんがね」

サキ「そうそう、ホントにいろんな人が聴きやすいポップな曲だなと思います」

ココ「良い曲。“LAST”が重かったぶん、振り幅が凄いですよ」

サキ「確かに。『LAST GANG PARADE』からの“ブランニューパレード”っていう流れもキレイだなって思いますね」

——曲を貰ったのは今年に入ってから?

ユア「2月にレコーディングしたから、曲をいただいたのは1月ぐらいでした」

ミキ「デモの段階で松隈(ケンタ:サウンド・プロデューサー)さんが仮歌を入れて送ってくださってたんですけど、その時点で〈ブランニューパレード〉っていう言葉はあって、松隈さんが思うGANG PARADEみたいなのを歌ってくださっていて」

ユア「〈滑舌の悪い子なんです/歌い方のクセが取れません〉みたいな(笑)」

ハルナ「〈カバンの中スプレー爆発〉とか」

ミキ「ハルナがレコーディング中にスプレー缶を爆発させたことがあって(笑)。そういう部分でも背中を押していただいているというか、ギャンパレに向けて〈これからがんばっていけよ〉みたいな意味合いで書いてくださったのかなと思ってて。で、その流れで渡辺(淳之介:WACK代表)さんが作詞しているので、改めて気が引き締まるというか、たくさんの方の思いが詰まった曲なのを感じ取れるし、〈ここからもっと突き進んでいきます〉っていう気持ちを示しやすい曲だと思いました」

ココ「松隈さんはいつも誰が歌うか考えないで書くそうなんですけど、〈この曲だけはお前らのことを考えながら作った〉って言ってくださって。それが嬉しかったです」

マイカ「9人になってからエモい路線が続いてたので、最初に聴いて〈お~、久しぶりだな、この感じ〉って思いました。私の甥っ子が“Happy Lucky Kirakira Lucky”が大好きで、踊るんですよ。で、どちらかと言うとそっちに似ているじゃないですか? ポップで。だから、〈これはキッズにもウケるぞ〉と思って、凄いワクワクしてますね」

——お客さんの反応もいいですよね。

ココ「いや、ホントにいいよね?」

サキ「そう、〈GG WACK TOUR〉のファイナルで初披露した時から、めっちゃお客さんの手が挙がってて、BiSHのアイナ(・ジ・エンド)に〈あれ、初披露だよね?〉って訊かれたんで、シメシメって思いました(笑)。その前にもTV収録で限られたお客さんの前でやってたんですけど」

ドク「その時からサビで一緒に手を挙げてくれてたんですよ。〈何で知ってんねん?〉って(笑)」

——振付けはサキさんとマイカさんが共同で手掛けられて。

サキ「はい、間奏ではココを担いでからの〈間すり抜けダンス〉という技もありつつ」

ドク「毎回けっこう命がけなんですよ」

ココ「どんどん速くなるしね、テンポが」

ドク「自分たちはめっちゃドキドキなんですけど、意外と簡単に見えたらどうしよ、みたいな。動きは単純だから」

ココ「最初はみんな顔が怖すぎて、リハの動画とかを観たら、もうみんな真顔っていうか鬼みたいな顔してて。〈いや、ちょっと怖すぎるよ、これは〉って」

マイカ「練習では鏡があるからできるんですけど、手元を見ちゃうと画的にも良くないから。ホントに息が揃わないと成功しないし、やっぱ互いに信じてやるしかない」

サキ「でも、あの間奏のおかげで凄い良い流れでラスサビに行けますよ」

月ノ「そう、達成感がある」

マイカ「〈成功したぞー!〉って、で、サビ行くっていう(笑)」

——MVでは役者さんも出演されて、応援歌という側面をドラマ仕立てで見せる内容でしたけど、皆さんのメイクというか、派手な扮装もカッコ良かったですね。

ドク「そう、サキちゃん絶賛の声が凄い」

サキ「あれでリーゼントに目覚めましたね(笑)」

——撮影はいかがでしたか?

ココ「スタッフさんの数が尋常じゃなくて」

ドク「ねえ。圧倒された」

ミキ「ヘアメイクしてる最中にクレーンみたいなのが現れて、〈え、何あれ?〉って(笑)」

サキ「いま使ってない学校で撮影だったから、〈工事中なのかな?〉ぐらいに思ってたんですけど、自分たちの照明だってわかった時にホントにビックリして」

ココ「クレーンがデカすぎて、しかもそれが照明っていうことに気付いた時に、〈ヤバイ場所に来てしまった〉と思って(笑)」

——昔はクレーンに吊られてたけど。

サキ「アハハハ。そうですね、いろんな使い方がありますね(笑)」

ミキ「懐かしい……」

ユユ「あと、私たちの撮影が終わって帰り支度してたら、窓の外の運動場の木が生い茂ってる先からめっちゃ煙が出てて、〈何してるんやろう?〉って思ってたんですけど、完成したMV観たら、プールで花火をやってるシーンがあって、〈あれも私たちやったんかい〉って思いました(笑)」

ココ「わかる。自分たちの知らないところでたくさんの人がめっちゃ動いてくださってるのを知って、気持ちがキュッとしたというか。しっかりしなきゃって思った」

サキ「ね。だからこんな良い環境でメジャー・デビューさせていただいて、凄く嬉しいなって思いましたね」

 

また未知数になった

——はい。で、カップリングの“Dreamer”は真逆のカッコ良い曲になりました。

ユユ「“ブランニューパレード”の底抜けに明るい感じとはまったく逆のダークな曲調なので、こっちは〈メジャー・デビューするぞ!〉っていうのを気にせず作詞しました。人間の悪いところっていっぱいあるじゃないですか? やろうと思うことやらなかったり、ダメなのはわかってるのに、どうしても殻を破れなかったり。でも、自分にもそういう性分があるので、そういう人間がもがいてもがいて、どうにかしようとしているっていうところを書きました」

ココ「こういう100%バキバキにカッコイイ正統派な曲が、カップリングに入るのって久しぶりすぎるから、最近ギャンパレ好きになった人はビックリすると思う」

ミキ「逆にね(笑)」

月ノ「それこそ私たちが加入してからカップリングがまともな曲だったのが初で。〈まとも〉っていうと語弊がありますけど(笑)」

サキ「変わり種がね、多かったから」

ユア「“とろいくらうに食べたい”(2018年のシングル“BREAKING THE ROAD”のカップリング曲)から始まったんだよ」

ドク「そう。クセ強カップリング」

ココ「クセの強い楽曲がくると〈なるほどね〉ってなるんですけど、非の打ち所がないカッコイイ曲なんで、めっちゃ新鮮です」

サキ「ね。振付けはマイカが作ってくれて」

マイカ「はい。ミキちゃんが合宿に行ってる最中にニコ生を観ながら、私が考えてきた振りをみんなに教えて、ちょっとずつみんなで良いように直していって。“ブランニューパレード”の振付けも一応サキちゃんと一緒にやらせてもらったんですけど、その時は私がぎっくり腰になっちゃって」

サキ「大事件があったね(笑)」

マイカ「そう、スタジオで“ブランニューパレード”の振り落としをする初日の、ホントにイントロが鳴ってポーズを取った時に〈え?〉って、動けなくなってしまって」

ユユ「人がぎっくり腰になる瞬間、初めて観ました」

マイカ「もう、みんな爆笑ですよ、動画撮りはじめましたもん(笑)」

——笑いごとじゃないですけども。

マイカ「それで途中でサキちゃんに任せちゃった部分が多かったので。“Dreamer”の振りにはその間のいろんな思いも込められています(笑)。動けない間に自分なりにいろんなものを吸収したし、ユユの歌詞も参考にして妖しげな雰囲気を入れたり、カッコイイ系にできたかなって」

——はい。この先の5月には野音ツアーが控えていて、9人最後のワンマンが大阪、10人最初が日比谷っていう、両方とも意味のある日になりましたね。

月ノ「私とハルナは大阪の野音で合格発表だったので、実質9人になった始まりの場所で9人ラストを迎えるというのが、何か……感慨深いなと思って。だからいろんな気持ちを込めてステージに立てるだろうなと思ってますし、だからこそみんなに来てほしいなって思ってます」

——ただ、メンバーが増えることもあって野音にゴール感がなくなったというか、また続きが見えてきたとも言えます。

ココ「はい。また最高人数を更新して、また未知数になったので」

サキ「自分たちでもまだ予測できないんです、良い意味で。最近はいまのギャンパレをきっかけにプラニメからの変遷も知ってくださる方が増えたなって実感してるんですけど……プラニメ時代に小さなハコで定期公演をやらせていただいていた大阪と東京の、その両方で由緒あるステージに立たせていただけるというのはグループの歴史として考えても凄く意味があるので。そこで当日来てくださった方以上の人たちにも〈いまのギャンパレはこんなに凄いんだよ〉って証明できたらきっと良い未来に繋がるので、まずは未知な続きを見せるための日にしたいなと思います」 

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