メール・インタヴューで注目の新人アーティストの魅力を解き明かす企画〈6つの質問〉。
TOWER DOORSのYouTube動画の詳細部分には、そのアーティストの短い紹介文しか載せていません。楽曲を聴いて、もっと情報がほしい、どんなアーティストかを知りたいと思った方に向けて、この〈6つの質問〉をスタートさせました。ここからも新たな音楽への〈扉〉を開いていただけたらうれしいです。
〈新しい音楽との出会い〉を提供することを目指すTOWER DOORSが、日々楽曲紹介をしているYouTubeチャンネルも併せてチェックしてみてください。
今回は英イースト・ロンドンを拠点に活動するバンド、North Americaの魅力に迫ります。彼らの“My Baby’s No One’s Girl”は、TOWER DOORSが紹介する海外アーティストの楽曲としては2例目となります。ちなみに、TOWER DOORSで初の海外アーティストはVC Pinesで、彼はNorth Americaと同じくロンドンのアーティストです(VC Pinesへの〈6つの質問〉はこちら)。
North Americaは、2017年に結成された5人組のインディー・ロック・バンド。フロントマンのP.F. Phillip(ヴォーカル/ギター)を中心に活動をスタートしました。楽曲のプロデュースからレコーディングまで、すべてをDIYでこなす彼ら。現在までに5曲のシングルをリリースしています。
North Americaの音楽的な特徴は、爽やかなインディー・ロック・サウンド。また、エモーショナルでアンセミックなメロディーも魅力的です。ロンドンのThe MaccabeesやウェールズのCattfish and the Bottlemenといったバンドのデビュー時を想起させる高いポテンシャルとソングライティングのセンスを感じます。
そんなNorth Americaへの〈6つの質問〉に参りましょう。なお、質問にはすべてPhillipが答えてくれました。
1. 出身地と音楽活動を始めたきっかけ(バンドであれば結成のいきさつ)について教えてください。
「僕たちはメンバーがいろいろな国(ブラジル、イタリア、UK)の出身なんですが、ロンドンを拠点に活動している5人組のバンドです。メンバーとは5年前、ロンドンにあるメトロポリス・スタジオで出会って、すぐに意気投合しました。音楽を作ることが大好きということで会っていたのですが、みんなで何かを一緒にやろうと思い立ってから、ずっと仲良しですね!」
2. 現在の音楽性に影響を与えたと思うアーティストや楽曲は?
「僕たちの最近のお気に入りとオールタイム・フェイヴァリットな曲は、The National “Light Years”、 Bob Dylan “Visions of Johanna”、 Wilco “Impossible Germany”、 The Strokes ”Machu Picchu”、Lou Reed “Walk On The Wild Side”です」
3. 今回TOWER DOORSで紹介した曲はどんなふうに生まれた曲で、どんなことを表現していますか?
“My Baby's No One's Girl”
「この曲は、早朝に僕がエレキギターを空弾きしながら作曲したのが始まり。それを何人かのメンバーに聴いてもらった後に、みんなでスタジオに入って演奏しました。実際、この曲が出来上がるまでにはかなりの時間を費やしていて、レコーディングするまでに何回もライヴで演奏していたので、みんなの心の中に根差している曲だと感じています。そして、このサウンドがベストだと思ったタイミングでレコーディングを行い、今回のリリースに至りました。
歌詞については、書いたときの自分の気持ちや考えが組み合わさっていて、また2人の恋人の物語を辿っていくような内容になっています。その〈2人の恋人〉というのは特定の人物というわけではなくて、現実と虚構が入り混じっている。でも、この曲が表しているエモーションはとてもリアルなものなんです。だからこそ僕たちはみんな、この曲を演奏することを楽しめているんだと思います」
4. 交流のあるアーティストでいま注目しているのは?
「Prima Queen、ISLAND、ENNOR、TALMA、Gus White、Dutch Mustard」
5. TOWER DOORSは新しい音楽との出会いを提供することをコンセプトとするメディアですが、あなたが最近出会った新しい音楽は?
「それぞれ、最近出会ったお気に入りがあるので、メンバーごとに紹介します」
P.F.(ヴォーカル/ギター)「Weird MilkとBillie Marten」
Sandro(ベース/プロデューサー)「Joshua Ray WalkerとIda Mae」
Sam(ドラムス)「Trade WindとFEVER 333」
Jack(ギター)「BamilyとEzra Collective」
Gabe(ギター)「Sports TeamとMiya Folick」
6. ライヴやリリースといった今後の活動や、やってみたいことなど、これからの展望について教えてください。
「今年の暮れに、もう一曲のシングルがリリースされる予定です。それと、僕たちのデビューEPのレコーディングのために、たくさん曲を書いているところです。ライヴも、ロンドンやイギリス周辺でやるつもりです。それに、もっと人気があるバンドになれれば、ヨーロッパかアメリカ、もしかしたら日本へもツアーで行けたらいいなと思っています」
North Americaについて気になった方は、こちらのライヴ・セッション動画もぜひチェックしてみてください。バンドの演奏力の髙さも感じられますし、ヴォーカリスト・Phillipのカリスマティックな歌い上げ方やたたずまいには、思わずうっとりしてしまいます。TOWER DOORS的にも今後の活躍に期待しているNorth Americaに、ぜひ注目してください。