こんにちは。TOWER DOORSスタッフです。

前月紹介したアーティストから数組を選出してスポット・ライトを当てる企画〈TOWER DOORSが選ぶベスト・ニュー・アーティスト〉。TOWER DOORSは毎月25~30曲をYouTubeチャンネルで紹介していますが、ここではなかでもおすすめのアーティスト、これからの活躍が期待されるニューカマーをピックアップ。スタッフが厳選したアーティストを、注目ポイントやコメントとともにリスナーのみなさんにお届けしていきます。

YouTubeチャンネルのほうでは同内容をポッドキャストで発信、このブログと連動させています。ポッドキャストはTOWER DOORSの総合チャンネルで公開しているので、併せてお楽しみください。

それでは、TOWER DOORSが選ぶ2021年6月のベスト・ニュー・アーティストを8組ご紹介しましょう。

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8mileAliens

8mileAliensは石川・金沢で結成され、現在は東京を拠点に活動するヒップホップ・クルー。ラッパーやビートメイカー、DJ、アート・ディレクターなど、得意分野の異なる98年生まれの8名で構成されています。

彼らの特徴は、80年代のソウルやファンク、フュージョンなどをサンプリング・ソースとして積極的に用いること。そうしてダークで煙たいブーンバップから、煌びやかでメロウなトラックまで、幅広いサウンドを生み出し、その上でクールなマイク・リレーが展開されます。

現代的にアップデートした80sサウンドや堂々とした存在感は、今月のベスト・ニュー・アーティストに間違いありません。1月にリリースしたファースト・アルバム『Miles』もぜひチェックを。

 

A.Y.A

東京を拠点に活動するシンガー・ソングライターのA.Y.A(エーワイエー)。彼女は、Drivxsとリリースした2018年のシングル“gravity”でアメリカのSpotify公式プレイリスト〈Friday Cratediggers〉に選出されるなど、国外からも注目されるアーティストです。2021年5月には、コロナ禍の混沌とした世界を描いた3作目『Uncured』をリリースしたばかり。

そんなA.Y.Aの魅力は、R&Bと電子音楽をブレンドした音楽性とエレガントでソウルフルな美声です。多彩なダンス・サウンドに乗せて、彼女は声色やフロウを自在に変化させます。その対応力や歌唱力は、宇多田ヒカルの再来を思わせるほど。R&Bとダンス・ミュージックの架け橋となる貴重な存在であることから、ベスト・ニュー・アーティストに選出しました。

 

samayuzame

作詞作曲から編曲、ミュージック・ビデオのプロデュースまでを自身で手掛けるシンガー・ソングライターのsamayuzame。2020年には〈コロナ禍における私たち〉という社会的なテーマのデビュー・ミニ・アルバム『宿木』をリリースし、反響を呼びました。

彼女は、ゲーム音楽やボカロ・カルチャーのなかでもエレクトロニカや前衛的な音楽から影響を受けているとのこと。その影響を昇華した鮮烈で中毒性の高いポップ・サウンドでリスナーを魅了しています。

samayuzameをベスト・ニュー・アーティストに選出した理由は、ミステリアスな歌声が紡ぐ内省的な世界観や、楽曲に込める想いや表現へのこだわりの強さです。7月28日(水)にはニュー・アルバム『Plantoid』のリリースを控えており、今後の活躍からも目が離せません。

 

THE TREES

THE TREESは、千葉出身のメンバーを中心に結成された4人組。彼らの音楽は、Real EstateやWild Nothing譲りの爽やかなギター・ポップ・サウンドと、有馬嵩将(ヴォーカル/ギター)の温かい歌声が調和した心地よいもの。それらが溶け合い、丁寧にドリップしたコーヒーのような味わい深い音楽が魅力です。

彼らは、元シャムキャッツの菅原慎一をプロデューサーに迎えたデビュー・アルバム『Reading Flowers』をリリースしたばかり。彼らの人となりを知ることができるTOWER DOORSのインタビュー動画とMikikiのインタビュー記事もお見逃しなく!

 

Saren

2002年生まれのラッパー/アーティストのSaren。彼は、2020年から本格的に楽曲制作をスタートしました。2021年4月にリリースしたデビューEP『A New Hope』は、Hyperpopのエッセンスを散りばめつつ、ダンサブルな曲やトラップ・ビートのメロウなナンバーなどを収めた、ヴァラエティーに富んだ作品です。

Sarenの時代性に囚われない独創的なトラックや感情を赤裸々に表現したリリック、クールなフロウを聴いていると、新時代を担うアーティストだと感じます。今後の活躍への期待も込めて、ベスト・ニュー・アーティストに選びました。

 

あとむ

京都を拠点に活動するインディー・ポップ・バンド、tip top napのギタリスト/ヴォーカリストであるNatsumi Yamamoto。彼女によるソロプロジェクトが、あとむです。

5月にリリースしたファースト・ミニ・アルバム『MUM』は自身でプロデュースとレコーディングを行ったDIY作品ですが、そのクォリティーは驚くほど高いです。

あとむの魅力は、雄大な大自然の情景を浮かび上がらせる牧歌的なアコースティック・サウンドに、透明感あふれる美声が折り重なった丁寧な音楽性。触れたら壊れてしまいそうなほど儚げで繊細な音作りは、彼女独自の才能です。

 

國

東京を拠点に活動する4人組の國は、2020年9月に結成されたばかり。今年4月にデビューEP『bud』をリリースしました。

エモやハードコア・パンクからの影響を感じさせる歪んだベースと、研ぎ澄まされたエッジーなギターが特徴的な彼ら。メランコリックだが疾走感のある演奏に共鳴した柔らかく澄んだ歌声は、オリジナリティーあふれる音楽性です。初期のきのこ帝国をほうふつとさせるそのサウンドは、ベスト・ニュー・アーティストにふさわしいと感じます。

 

Σ°))))∈

よだまりえとNomi(バスクのスポーツ)によるエレクトロ・ポップ・ユニット、Σ°))))∈。独特のアーティスト名に正式な呼称がない、というのがユニークですね。

Σ°))))∈は、5月にデビューEP『魚宇宙』を発表。モジュラー・シンセサイザーやサンプラーなどのハードウェアを使って制作した同作は、温かなアナログ・サウンドと冷たいデジタルな音像の両方が織り込まれた、独創的な作品です。

可憐な歌声が描く柔らかな世界と、実験的な電子音が溶け合った彼女たちの音楽を聴いていると、壮大な海のなかを漂っているかのような気分に。そんな個性的な音楽性から、ベスト・ニュー・アーティストに選びました。