ZARD〈永遠のスタンダード・ナンバー〉に魅せられた平均年齢20歳の新世代・ZARDトリビュート・バンド、デビュー!! ZARD制作スタッフが全面参加し、令和の時代に名曲が甦る!
ZARD……平成を代表する数々の名曲を持つ、言わずとしれた大人気アーティストだ。その楽曲は〈永遠のスタンダード・ナンバー〉として愛されている。国民的応援歌となった“負けないで”は日本テレビ「24時間テレビ 愛は地球を救う」で毎年歌唱され、倉木麻衣の最新アルバム『Let's GOAL! ~薔薇色の人生~』のボーナス・ディスクにカヴァーが収められたのも記憶に新しい。DAIGOが昨年発表したカヴァーアルバム『Deing』では“永遠”をカヴァーし、ポカリスエットTVCMでは“揺れる想い”が吉田羊、鈴木梨央によってカヴァーされ、それぞれ大きな話題を呼んでいる。
デビュー30周年YEARを来年に控え、ZARDのオフィシャルで掲げられる〈継なぐ〉という言葉のごとく、その楽曲は様々な形で歌い継がれ、聴き継がれていこうとしている。
そして令和元年9月、ZARDのトリビュートバンド・SARD UNDERGROUNDが、ZARDが所属するBeing Groupで、大阪唯一のメジャーレコードレーベルとしても知られるGIZA studioからデビューする。レーベルの個別レッスンを受け、先輩アーティストの楽曲やヒストリーに触れていく過程で、ZARDの作品に共鳴した4人。勉強のためにとスタジオに入りZARDをカバーする日々が始まると、坂井泉水の描く歌詞の世界にどんどん引き込まれ、寝る間も惜しんで真剣に向き合っていったという。
ZARDのプロデューサーであり、Being Groupの創設者・長戸大幸プロデューサーの耳にスタッフからメンバーの様子が伝わると、〈ZARDの作品を後世に伝えていってくれる存在〉として、〈ZARD〉の〈Z〉を反転させた、〈SARD UNDERGROUND〉というバンド名が名付けられ、今年から本格的な活動をスタート。このデビューアルバムではZARDの名曲14曲をカバーした。
実際に音を聴けば、普遍的な詞とメロディーの魅力を再認識し、その楽曲自体の持つパワーにまず感じ入る。そして、坂井泉水が言葉を伝えるためにこだわり抜いていたという歌詞の乗せ方、歌いまわし、タイミングを最大限に踏襲したヴォーカルや、16ビートやヒップホップ的なグルーヴを内包している令和という新しい時代に寄り添ったサウンドの妙に感慨を抱くことだろう。
彼女らの世代のグルーヴ感、そして神野友亜の声に合わせて、あえてキーやテンポを上げた曲も多いが、そこに違和感はない。
さらに歌詞の面でZARDの制作当時の秘話を知ることができる楽曲もある。例えば“愛は暗闇の中で”はデビュー前に坂井泉水が書いたものの、当時はカットしていた部分を復活させてる。
そして、“きっと忘れない”で採用されたのは坂井泉水の第1稿ver.。ZARDでは冒頭で季節を限定させないよう〈粉雪〉の入った1番と2番の歌詞を入れ替えたが、SARD UNDERGROUNDでは、最初から冬であると種明かしをした上で歌い進んでいく。
「坂井さんの歌を沢山聞いて、歌い方なども研究してみましたが、多くの発見があり、改めてZARDの楽曲は凄いなと何度も思いました。そして、もっとZARDの楽曲が好きになりました」(ヴォーカル・神野)
「演奏してみると、思っていたよりも後ろ目に弾く事が大切だなと思いました。そしてZARDの曲をカヴァーすればするほど、歌詞やメロディーの素晴らしさを改めて実感しました」(ギター・赤坂)
「ZARDの曲は奥が深いと改めて感じました。率直にすごく……難しかったです」(ベース・杉岡)
「つい口ずさんでしまうメロディーが沢山あり、ずっと弾いていられます。幸せです」(キーボード・坂本)
平均年齢20歳。坂井泉水が亡くなった時にはまだ小学校1年や2年だったメンバーを中心に結成され、リアルタイムでZARDの活躍を知らない彼女たちは、純粋にZARDの楽曲に共感し、ZARDへのリスペクトを深くしていった。〈ZARDが好き〉だという想いが、時代も世代も超えて共有されていくということを、これから彼女たちが体現していってくれるのだろう。