5SOSの歩みと『CALM』をもっと楽しむためのあれこれ!

かつて5SOSが“I Miss You”を歌ったように、世界中のキッズを夢中にさせてきた大御所の最新作。5SOSと縁深いジョン・フェルドマンが全体を指揮しているが、そのうち“I Really Wish I Hated You”は今回『CALM』を仕切るアンドリュー・ワットとネイサン・ペレスが共作している。

もともと2000年代末から活動していたチェリー・ボムを前身に、5SOSのレーベルでよりポップに生まれ変わった男女混合バンド。このファースト・アルバムのリリース後にメンバー脱退を経験して現在はトリオ編成ながら、次作に向けてシングルはコンスタントにリリース中だ。

ANDY BLACK The Ghost Of Ohio Republic(2019)
オハイオのグラム・メタル・バンド、ブラック・ヴェール・ブライズのフロントマンによるソロ作。ジョン・フェルドマンが制作する縁から本隊の近作にもカラムとマイケルが駆けつけていたが、こちらでもアシュトンが“The Promise”を共作し、ドラム演奏にも参加している。

JONAS BROTHERS Happiness Begins Republic/ユニバーサル(2019)
昨年の話題となった3兄弟のリユニオン作。バンドのフォーマットに縛られないポップ・サウンドは『Youngblood』とも重なる多くの制作陣によって生まれたものだが、全米No.1ヒット“Sucker”と“Used To Be”は今回『CALM』のキーマンの一人となるルイス・ベルが手掛けていた。

多様なラウド勢の裏方として名を馳せて5SOSの初期2作を世界のシーンと繋いだ立役者、ジョン・フェルドマンの率いたスカ・パンク・バンドの復活作。マーク・ホッパスやTAKAら縁のある面々が参加するなか、5SOSからはルークが“Who's Laughing Now”を共作している。

NEW HOPE CLUB New Hope Club Virgin EMI/ユニバーサル(2020)
ヴァンプスに見い出されてブレイクを果たした英国の3人組バンドのファースト・アルバム。カヴァー動画時代には5SOSの“Girls Talk Boys”や“Amnesia”を披露していたこともあるが、アイドル性と音楽性の高いバンドという共通項以上に柔軟な姿勢の部分に近いものがあるはず。

ジョン・フェルドマンと並んで5SOSの躍進を支えてきたのはマイク・グリーン(オール・タイム・ロウ他)。彼が手掛けるこのフロリダ産の4人組はR&B/ヒップホップの要素を柔軟に取り込んだポップなバンド・サウンドを聴かせ、5SOSの近作とも遠からずな音楽性が楽しめる。

ポスト・フォール・アウト・ボーイの座を狙う注目株で、そもそもはグッド・シャーロットのベンジーとコートニー・バラード(5SOS、オール・タイム・ロウ他)に後見される形で世に出たヒューストン産バンド。ダンサブルで楽しいパーティー・ロックは5SOSファンにもオススメ。

キャリア初期には“Jasey Rae”をカヴァーするなど、5SOSが敬愛してきたポップ・パンクの重鎮バンド。フロントマンのアレックスが5SOS作品にソングライターとして参加したこともあったが、奇しくも『CALM』と時を同じくして登場したこちらの新作にももちろん注目だ。