KIDS NEVER DIE 2016
[特集]いままたポップ・パンクが盛り上がっている理由

同世代のバンド中でも早い段階からアーバン・ポップに接近し、脱パンク化を図ってきたFOB。しかし活動再開後初となる本作では、疾走感重視の簡素な演奏をメインに据えていて嬉しい限り。結成時の2000年代前半に回帰したとも言えるが、鋭い嗅覚で時代の空気を敏感にキャッチした結果のようにも思える。 *粟野

顔を隅に追いやったジャケは、音で判断してほしいという気持ちの表れ!? 演奏が格段に分厚くなり、今夏は〈ワープト・ツアー〉に飛び入りするなど界隈での評判も上昇中です。もしアナタが彼らを色眼鏡で見ているのなら、オール・タイム・ロウやマッデン兄弟の参加を抜きにしても、一度ちゃんと聴いてみて! *山西

ブリンク182脱退直後に自主リリースした初のソロ作。アコギの弾き語りやゴスいエレポップなど、独り立ちしてやりたいことをやりきった印象だが、そんななか再出発に向けた決意表明曲“New World”が思いっきりブリンク風で未練を感じさせたり!? 正調ハードコアなナンバーもトラヴィス好みだ。 *山口

グッシャーと同年にブレイクし、彼らと共にシーンの裾野を広げてきた5人組。数々の挑戦を経て原点回帰した2011年の前作が評判を呼び、本作でもその路線を踏襲している。だが、あのヤンチャ小僧たちも30代半ば。年相応の落ち着きをチラ見せするなど、『Youth Authority』との共通点は多い。 *山口

バーガーにも作品を残しているポートランドの3人組が放った移籍第1弾。単純明快な3コードで真っ向勝負!という姿勢が格好良く、『Dookie』時代のグリーン・デイと近い距離感からラモーンズを咀嚼したような雰囲気です。サーフ・ガレージ経由で徐々にパンク化しているウェイヴスのファンもぜひ。 *山西
関西を中心にファン・ベースを固めてきた、京都生まれの兄弟バンドによるファースト・フル・アルバム。応援歌やラヴソングを得意としているようで、伸びやかなハイトーン・ヴォーカルと飾らない言葉を並べた歌詞は多くのリスナーから支持を得そう。〈ポストWANIMA〉の座も十分に狙える期待の新人だ。 *荒金

ブラック・ヴェイル・ブライズのフロントマンで、〈サマソニ〉出演も記憶に新しいアンディの初ソロ作は、ポスト・ハードコアとグラム・メタルを掛け合わせたような本隊とは異なり、歌を聴かせるストレートな内容に。とりわけブリンク182に新加入したマット・スキバ客演曲“Stay Alive”のメロが秀逸。 *粟野

古巣ホープレスに復帰してから2枚目となる本作は、ドリームらと築いたメジャー時代のアーバンな曲調が完全に影を潜め、己のルーツを見つめ直した一枚。憧れのマーク・ホッパスやジョエル・マッデンをゲストに迎え、バンドは大張り切りだ。その結果、キャリア最高位となる全米2位/全英1位を記録。 *山口
細美武士を中心に、the HIATUS仲間の一瀬正和やアリスターのスコット・マーフィーが集ったバンド。この初作にはMxPxを彷彿とさせる軽快なサウンドがギッシリ詰まっており、思わず小躍りしたくなる。特に日本語曲がELLEGARDEN時代に回帰したような雰囲気で最高! こういう細美を待っていた!! *荒金
まだまだあるよ! パンク・シーンの注目作をピックアップ

女性シンガーを擁するアリゾナのこの5人組は、パンクやエモをポップ・ミュージックとして聴いてきた世代。ゆえにパワフルなサウンドを受け継ぎながらも〈パンク〉であることに囚われず、80sシンセ・ポップみたいな曲だって気負いなくこなす。フォール・アウト・ボーイらの時代が生んだ子供たちだ。 *山口

フィアレスが初めて契約したUKのバンドで、同地のシーンではネック・ディープと人気を二分する5人組。ネック・ディープに比べると切なさ&泣き虫度が高く、容姿もイケてるために女子ウケは抜群。現在制作中の2作目はオール・タイム・ロウ仕事で名高いマイク・グリーンが手掛けているんだって! *山西

セルビアの4人組による新作。カラッとしたサウンドではなく、リプレイスメンツやハスカー・ドゥら80年代初頭に台頭したUS勢、もしくはスナッフやメガ・シティ・フォーなど90年代前半のUK勢を彷彿とさせる、湿り気のある渋い雰囲気が魅力的。噛み締めるほどに味が出る、ツウ好みな一枚だ。 *粟野
ASPARAGUSやBACK DROP BOMBの面々から成る4人組。10数年前にオールのカヴァー・バンドとして活動を始め、徐々に自作曲も増やし、そして今年やっと初作が登場したわけだ。オール系の切ない歌メロにとにかく涙。マスタリングはオールとディセンデンツを掛け持ちするビルのスタジオにて。 *荒金

間もなく無期限の活動休止に入るミネアポリスの5人組。日本盤化されたばかりのこの最新作は、エモやパワー・ポップ度の高いコーラスが絶品だ。郷愁を刺激するモーグも素敵で、ふとBEAT CRUSADERSを思い出した次第。MCSらしい爽快な音に包まれながら、いまはただ9月の来日公演に備えよう! *荒金

ポスト・ハードコア/メタルコアの専門レーベルが、このバンドとサインしたことはパンクの復権を象徴する事件でしょう。同じイリノイ発のリアル・フレンズを手掛けたセス・ヘンダーソンが指揮を執り、タメのあるエモい歌メロとガチャガチャしたギターの青臭い絡みを披露。フロントの眼鏡君に萌えます。 *山西

カン・フーやサバーバン・ホームなど人気レーベルを渡り歩いてきたイスラエル出身の20年選手も、4年ぶりのアルバムをドロップしたばかり。US西海岸パンクの影響を強烈に感じさせながら、キャッチーだけどチャラくない骨太なサウンドを展開している。アートワークの雰囲気もバッチリはまった一枚。 *粟野
自称エイリアンが結成した〈ピアノ・パンク〉を標榜するバンドの初ミニ・アルバム。2ビートで駆け抜ける“statement”やコープランドの名もよぎる流麗な“Wind”のほか、ケルト音楽風から日本語曲までを取り揃え、地球のことをよく学んでいる様子だ。今秋はSWANKY DANKの前座などで日本各地に出没予定。 *荒金

イマの西海岸シーンを牽引しているのは、間違いなく彼ら! パワー全開のツイン・ギター、それに負けじと絞り上げる歌声――ニュー・ファウンド・グローリーの曲からバンド名を取っただけあって、兄貴譲りの男臭さです。ステイト・チャンプスやシーウェイらピュア・ノイズの後輩たちもすくすく成長中。 *山西



