ディアンジェロの『Voodoo』(’00)に呪いをかけられた2000年代のアーティストたちの行く末を、グルーヴやサウンドのパースペクティヴの変化に求め批評家たちはこの20年ずっと耳を凝らしてきた。ジャズでは特にロバート・グラスパーやミシェル・ンデゲオチェロ、そしてこのホセ・ジェイムズの音楽に関心が集まっていたように思う。『Black Magic』(’10)では、タイトルそのものが〈Voodoo〉に由来していたし、それは『No Beginning No End』(’13)まで持続した。’15年のジャズへ回帰をへて、再び20年ホセがポップをシェイクする。