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1. The Rolling Stones “Living In A Ghost Town”
Song Of The Week

天野「〈SOTW〉はローリング・ストーンズの“Living In A Ghost Town”! オリジナル・ソングとしては“Doom And Gloom”“One More Shot”(2012年)以来、なんと8年ぶりの新曲です」

田中「ニュー・アルバム用の曲だということで、新作が楽しみですね。いまのところの最新作『Blue & Lonesome』(2016年)はブルースのカヴァー・アルバムでしたけど、バンドの快調ぶりが伝わってくる力作でした。この新曲も、すっごく渋くてブルージー。だけど、勢いにあふれていますね」

天野「かっこいいですよね。しかもレゲエ/ダブを取り込んでいるので、キース・リチャーズがレゲエに傾倒していた70年代後半から80年代前半のストーンズを思い出しました。この曲、2分54秒過ぎは完全にダブですし」

田中「〈俺はゴースト/ゴースト・タウンに住んでいる〉という歌詞は、人影がまばらになった街を描写しているように感じますね。さらに〈俺たちはみんなロックダウンされている〉〈慈愛(charities)を懇願する/政治家たちは取引をしている〉といったラインは、まさにコロナ禍の状況? 〈私たちが眠るためのベッドなんてない〉という部分は、病院のベッドが足りていないことを示唆しているとしか思えません……」

天野「この曲についてミック・ジャガーは〈ロックダウンの前に、ストーンズはスタジオで新曲をレコーディングしていた。その中に、いま現在の状況に共鳴するような曲があったんだ〉と語っています。偶然、この曲の歌詞がいまの状況と重なったんだとのことで、すごい話ですね!」