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【天野龍太郎】

山本彩 “stay free (tofubeats Remix)”

tofubeatsのリミックス、ということで聴いたのですが、山本彩さんの伸びやかで艶やかな歌声にノックアウトされました。間を活かした〈引き〉の構造のなかから、ヴォーカルが際立って響く。2人の素晴らしい共作、共演だと思います。MUROによるリミックスもぜひ。

 

オリーブがある “BLESS ME (Sampling Source)”

Local Visionsからシングル『BLESS ME / 裸のSummer』をリリースしたオリーブがある、びっくりしました。フューチャー・ファンク・ヴァージョンももちろんいいんですけど、まず〈Sampling Source〉であるこのニュー・ジャック・スウィングにぶっとばされた次第です。ヤバい。

 

はんてん “トランスバールの城の前”

宅録作家(?)、はんてんさんの新曲。幻想的な童話の語り口のような、ドリーミーで柔らかなトイ・ポップ。アートワークは佐々木マキの『変なお茶会』から、だそうです。

 

BLYY “Papersoul”

SUMMTに所属する、AKIYAHEAD、alled、CLAY、DMJ、Dzlu、DJ SHINJIからなるBLYY。結成は2001年(!)。7月22日(水)、ついにリリースされるファースト・アルバム『Between man and time crYstaL poetrY is in motion.』から“Papersoul”が発表に。この曲を聴いて、MSCやTHINK TANK、SCARSを初めて聴いたときの衝撃がよみがえってきました。ほんと、ヤバすぎ。

 

Ralph “BLACK BANDANA”

注目のラッパー、Ralphの新作『BLACK BANDANA』から。Double Clapperzによるドリル・ビートにまずやられます。〈今俺が何をやるべきかよくわかってる〉とラップする、その確信の強さ。『BLACK BANDANA』にはDos Monosの荘子itも参加(Dos Monos、各所で大活躍!)。

 

ISSUGI, JJJ & 5lack “Bitter Dose”

ブレずに独立独歩の歩みを続けている3人による強烈な新曲。ビートがC.O.S.A.、というところに悶えまくり。曲名はロック・マルシアーノ(Roc Marciano)へのオマージュ?

 

SAI “スミノフ”

Ms.Machineのヴォーカリスト、SAIのソロ・シングル。Bandcampでリリースされた一曲がストリーミング・サーヴィスでも聴けるようになりました。〈休業補償でない 文化 守りきれない/ドネーションだけじゃ/まわりきらない〉。ほんとにそうだと思う。

 

CVN feat. stei “Seabed”

Dos Monosの没くんも参加しているCVNの素晴らしい新作『Egg』から。聴き手を殴りつけるかのような、メタリックでインダストリアルなハードコア・エレクトロニック・ミュージック。なお『Egg』のBandcampでの売上は、ブラック・ライヴズ・マター運動への支援金として寄付されるそうです。

 

ermhoi “E”

ermhoiさんがBandcampでリリースしたニュー・シングルから。ストレンジかつ美しい桃源郷が目の前に立ち現れてくるかのような、映像的な一曲。

 

ステレオガール “ルー”

ステレオガールの『Pink Fog』、最近の愛聴盤です。最高だぜ。〈Walking on the wild side〉。少女たちは荒野をめざす。Go! ステレオガール Go! 亮太さんによるインタビューもぜひ読んでください。

 

井手健介と母船 “ポルターガイスト”

最近、井手健介と母船の新作『Contact From Exne Kedy And The Poltergeists(エクスネ・ケディと騒がしい幽霊からのコンタクト)』についての怪文書をしたためていました。いつかどこかに載るでしょう。全曲最高なアルバムですが、私が特に好きなのはこの“ポルターガイスト”。幽霊についてのこの曲の歌詞は、アルバムにおいて重要なものだと思います。しかしなんなんでしょうか、この歌い方は……(笑)。

 

【小峯崇嗣】

MÖSHI “Back And Forth (Prod by Pause Catti)”

現在TOWER DOORSがPOWER PUSH中であるLaastc。彼らは東京とNY、ロンドンを拠点に活動するコレクティヴです。そのメンバー、MÖSHIの新曲”Back And Forth”がストリーミング・サーヴィスで配信開始。同じLaastcのメンバーであるPause Cattiがプロデュースしたこの曲は、聴き手の脳内に響き渡るかのような、摩訶不思議で実験的なエレクトロニック・サウンドが特徴的。さらにMÖSHIによる変態的なフロウのラップや、透明感のあるファルセット・ヴォイスが合わさることで、驚異的な一曲に仕上がっています。Dos Monosなどを好きなリスナーは必聴です。

 

Eulalie ”Dissolving Clock” 

京都を拠点に活動するプロデューサー/シンガーのEulalieが先月リリースしたデビューEP『Sleep & I’ll Be Decent』から、1曲目を飾る楽曲をご紹介。ダークなアンビエント・サウンドとともに、徐々に独特な世界が広がっていきます。眠りにつく前の頭の中で繰り広げられる夢心地な世界を落とし込んだ、彼女の独特な歌詞がとても興味深いです。歌詞はYouTubeのコメント欄に記載していますので、ぜひチェックしてみてください。

またEulalieにはメール・インタビュー〈6つの質問〉も行っております。併せてご覧ください。

 

weltmelt ”moon”

福岡を拠点に活動する5人組バンド、weltmeltの最新シングルから。R&B/ソウル、ジャズ、シティ・ポップなどをブレンディングさせた洗練されたサウンドに驚愕です。儚げなで流麗なサウンドに、ソウルフルだけど虚ろで甘美な歌声が絡み合い、夏の夕涼みにもってこいの一曲。

 

LowCulTokyo “Twilight (Auto&mst Remix) [feat. mabanua]”

〈Low Culture × Local Culture〉をコンセプトとして活動する集団、LowCulTokyo。この““Twilight (Auto&mst Remix)”は、〈origami Home Sessions〉のmabanuaのメロディアスなビートを素材をインストゥルメンタル・デュオのAuto&mstが再構築し、LowCulTokyoのメンバーそれぞれがいまのコロナ禍の状況で抱える想いをのせた一曲です。そのリリックに心温まり、励まされます。