Mikiki編集部員とTOWER DOORS担当・小峯崇嗣が最近トキめいた邦楽曲をレコメンドする毎週火曜日更新の週刊連載〈Mikikiの歌謡日!〉。今回は第76回です。紹介した楽曲はSpotifyのプレイリストにもまとめているので、併せてお楽しみください。 *Mikiki編集部

★〈Mikikiの歌謡日!〉記事一覧

Spotifyプレイリスト

 


【酒井優考】

チリヌルヲワカ “証明”

昨年の『太陽の居ぬ間に』は絶望のなか孤独に佇むような楽曲が並んでいて痺れたけど、9月15日(水)リリースの次作『サピエント』はどうなるのかな、もう少し希望があるものになるのかな。〈~ない〉〈~ない〉と否定の言葉が続いた後に〈~たい〉と願望の言葉が続くのがいいなと思って。

 

Creepy Nuts “かつて天才だった俺たちへ”

順風満帆な人生より、いろんな苦悩があってそれを乗り越えた人生の方が深みがあるし絶対おもしろいと思う(し、そもそも順風満帆な人なんているか?)。

 

打首獄門同好会 “筋肉マイフレンド”

一方で、人生に苦悩があっても筋トレすればすべて解決という人もいる。それもまた真実。

 

GLIM SPANKY “東京は燃えてる”

にしてもあちーなー。

 

田口囁一 “0キロポスト・モノローグ”

漫画家であり音楽家でもあり、そのどちらも高レベルな田口囁一の新曲。MVも全部。すごい。

 

松永天馬 “好きな男の名前、腕にコンパスの針でかいた(LIVE)”

O.L.H.(Only Love Hurts)こと面影ラッキーホール(逆だろ)が活動休止しててもこの男がいる。

 

電気グルーヴ “Set you Free”

ようやく解放。ようやく浮上。

 

【天野龍太郎】

Tohji “プロペラ *i feel ima propella “she” she wanna hit”

マンブル・ラップの極北というか、最果てというか……。ヤバすぎ。Tohji、どこまで行って……いや、イってしまうんでしょうか。配信リンクはこちら

 

唾奇 feat. VIGORMAN & TOCCHI “Lycoris Sprengeri -紫狐の剃刀-”

2018年のファースト・アルバムが、『道 -TAO- [Remastered Edition]』として配信開始。同作に追加収録された新曲です。〈さて、これからどう生きるかが問題だ兄弟達〉と唾奇は問いかける。最高。

 

BIM feat. No Buses “Non Fiction”

これは超クールなコラボレーション! やられました……!! 以前、IGTVでセッションしていたBIMとNo Busesの2組。その後、赤坂BLITZからの配信ライブで披露されていた新曲が、ついにリリースされました。kzmの新作『DISTORTION』なんかもそうでしたけど、ラップとロックとのすばらしいクロスオーヴァーがここでも。ブロック・パーティをほうふつとさせるNo Busesの演奏とBIMの気怠いラップが、こんなにも合うなんて。8月28日(金)にリリースされる新作『Boston Bag』から。

 

DJ CHARI & DJ TATSUKI feat. Jin Dogg, LEX & YOUNGBONG “Best Way 2 Die”

“ビッチと会う”(2017年)で知られるDJ CHARI & DJ TATSUKIの新曲。タイ・バンコクの〈JONE $ 500〉と東京の〈TOKYO DT CARTEL〉という2つの街のストリート・ブランドとのコラボレーションで、タイからYOUNGBONGが参加。とにかくLEXの存在感がハンパないですね。

 

SNJO “Spaceman(pool$ide Remix)”

SNJOくんの名曲“Spaceman”を、突然pool$ideがリミックス。原曲のいいところ(メロディーやうねるシンセ)を残しながら、トロピカルかつ〈水〉っぽいサウンドの再構築が施されていて、なんともすばらしい! 先日紹介したwai wai music resortによる“ロング・ヴァケーション”のカヴァーといい、Local Visionsというコミュニティーの友情を感じます。

 

K E I_H A Y A S H I “Love In The Mirror”

ちょうど新型コロナの影響でこの国がかなり混沌としていた4月(もちろん、いまも引き続きそうなのですが)、デビューEP『KEI_HAYASH1』についてのインタビューをさせてもらったSSWのK E I_H A Y A S H Iさん。彼から新曲が届けられました。都会的でポップなメロディーと、伸びやかでシルキーな歌声に嘆息してしまう一曲。ブレイクで聴けるギターのフレーズから、ちょっと中島美嘉の“Venus in The Dark”(2003年)を思い出しました。配信リンクはこちら

 

ユカリサ “サンサーラ”

山崎ゆかり(空気公団)、中川理沙(ザ・なつやすみバンド/うつくしきひかり)、吉野友加(tico moon)による新たなプロジェクト、ユカリサ。3人にデビュー・アルバム『WATER』についてのインタビューをしたのは、まさにコロナ禍初期の3月でした。それから5か月、ユカリサの次の一手はカヴァー・ソングの2か月連続リリース。1曲目は、なんとあの“サンサーラ”(!)。このビデオは笑っちゃう内容ですが、カヴァーは超本気! ユカリサからの力強いメッセージをひしひしと感じます。明日8月26日(水)にリリースされる“サンサーラ”の配信リンクはこちら