フル・アルバムとしては5年ぶりとなった3作目。その間にはグウェン・マクレーやシックとのコラボ、フレンドリー・ファイアズやカリード、クロイ×ハリーのプロデュースなどの幅広い仕事をこなしてきた彼らだが、ここでは増やしてきた持ち札を一気に切ってきた印象だ。ケリスがかます冒頭曲やマリのファトゥマタ・ジャワラと再合体したトライバルな“Duha(Mali Mali)”をはじめ、アミーネとスロウタイを迎えたヒップ・ハウス風の“My High”、ミック・ジェンキンスが歌う直球ガラージ“Who Knew?”などが並び、インタールードやコモンの終曲、カリードとのボートラも含め、全体の印象はいつも以上にどこかソウルフル。ケラーニとシドが艶やかに聴かせるストレートなR&Bの“Birthday”がなかでも最高すぎる。