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EMINEM 『Music To Be Murdered By』 Aftermath/Interscope/Shady/ユニバーサル(2020)

シアトリカルな狂気を見せたサプライズの一枚は、ドレー師匠にルイス・レスト、Mrポーター、ロイスら旧知のメンツが主軸を担ったこともあって本来的な主役の良さが出た傑作に。ジュース・ワールドとの“Godzilla”にも注目。 *出嶌

 

前作の成功後に姿を消していたアフロスウィングの立役者が、復帰して全英1位を奪った2作目。エラ・メイやコフィ、バーナ・ボーイの参加もいい。ポスト・グライムやアフロビーツに彩られたUKラップのおもしろさは2020年も続いた。 *出嶌

 

JUSTIN BIEBER 『Changes』 RBMG/School Boy/Def Jam/ユニバーサル(2020)

私生活の大きな変化を挿んで実に5年ぶりとなったアルバムは、盟友プー・ベアとガッチリ組んで多くのラッパー勢を迎えたアンビエントR&Bメインの意欲作に。アリアナやショーン・メンデスらとのコラボも流石の影響力だった。 *出嶌

 

LAUV 『〜how i'm feeling〜』 Lauv/TRAFFIC(2020)

DJスネイクやBTSとのコラボ、バックストリート・ボーイズやカリード、セリーヌ・ディオンらとのコライトなどで広げた音楽性を全投入した初作。〈この10年でもっとも成功したインディペンデント・シンガー〉は、新世代のポップスターへ。 *土田

 

マッド・ディセントからスメリアンに移っての3作目は、移籍した意味もわかるメタリックな変貌ぶりで話題に。かつてのM.I.A.とグライムスやスレイ・ベルズを掛け合わせたかのような甘い猛々しさ、日本文化への愛もキュートでした。 *出嶌

 

TAME IMPALA 『The Slow Rush』 Caroline(2020)

世界的なサイケ・バンドによる4作目は、思わずパッケージを見直すほどの方向転換ぶり。ディスコ/ハウスを基調としつつ、レイヴィーに昂揚するナンバーあり、バラードありと、ケヴィン・パーカーのフリーフォームな才能を堪能できる。 *土田

 

downy 『第七作品集『無題』』 rhenium(2020)

結成から20年。トラックメイカーのSUNNOVAを正式メンバーに迎えての初作には、青木裕が生前に残したギターの音も。凄まじい精度の変則ビートや美しいノイズから滲む叙情には、孤高の存在感が映し出されている。 *土田

 

5 SECONDS OF SUMMER 『CALM』 Interscope/ユニバーサル(2020)

アイドル性の高さで名を馳せたのも今は昔、ニューウェイヴやインダストリアルなどの意匠にも取り組みつつ、バンドである意味も貫いた意義ある力作。ブレーンのアンドリュー・ワットやルイス・ベルは2020年も引っ張りだこだった。 *出嶌

 

ブラック・フィーリングが薫るトラック群に乗せてリズミックな歌が軽やかに舞う最新作。これまででもっともポジティヴなマインドが反映された一枚だからこそ、素を挑発的&レイジーに晒した“Freaking”のようなナンバーも。 *土田

 

JHENE AIKO 『Chilombo』 Artium/Def Jam(2020)

自身の姓をタイトルに冠し、アップで写るジャケも印象的な3年ぶりのアルバム。官能的にも響くアトモスフェリックな幻想世界にH.E.R.やミゲル、フューチャーらを招き入れ、穏やかに融和する。独特の包容力が心地良い名盤だ。 *出嶌