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【fhánaのわんだふるレコメン紀行】第53回 歌のパワー yuxuki wagaがヨルシカ、サム・ヘンショウ(Samm Henshaw)、ゲット・アップ・キッズ(The Get Up kids)を紹介

fhánaのメンバーがその時々の気分でオススメ作品を紹介する連載!

【fhánaのわんだふるレコメン紀行】第53回 歌のパワー yuxuki wagaがヨルシカ、サム・ヘンショウ(Samm Henshaw)、ゲット・アップ・キッズ(The Get Up kids)を紹介

 皆さんこんにちはこんばんは。ワガです。今年も何卒よろしくお願いします。去年を経ての2021年となりますが、今年はfhánaにとっても大事な年になる予感がしてますので、メンバーと一緒に音楽をまず楽しみつつ、皆様により良い楽曲や演奏を届けていきたいです。話は変わりますが、最近、いろんな楽曲を聴いていて、歌の凄さを改めて感じることが多いです。そんなわけで、今回はヴォーカルに注目した楽曲を紹介していきます。まずはヨルシカ“盗作”。個人的に去年下半期で一番聴いたアルバムのリード曲。アルバムはどの曲のメロもアレンジも良いし、ギタリストなら何かしらビビッとくるであろうカッコ良いリフの嵐、何よりコンセプチュアルな物語/歌詞の完成度が凄まじいなんてことはいまさら俺が話すまでもないんですが、聴いていてとても驚いたのがヴォーカルのsuisさんの歌の表現力。楽曲/物語の主人公が憑依したように、歌う言葉によって変幻自在に雰囲気や感情が変わっていく歌に心を打たれました。“盗作”の〈名作を盗んだものだからさぁ!〉や、最後の〈まだ足りない。〉の悲痛な連呼など、痛い程に真っ直ぐ伝わってくる感情が耳にとても心地良く、聴き手へダイレクトに爪痕を残していくような印象を覚えました。suisさんの持つ魅力を活かしたまま、歌のお話の主人公が乗り移って歌う様は他にはないヴォーカルで、とても素敵だなと思います。

SAMM HENSHAW 『Broke』 Columbia(2020)

 次はサム・ヘンショウの“Bro­ke”。ロンドン出身で、ゴスペルのルーツが色濃く感じられる超カッコいいシンガー/プロデューサーの大好きな楽曲です。シンプルなコード進行ながらも、ヒップホップの要素が強くスムースでオシャレなトラック(しかも超絶ポップ!)を、凄まじい歌唱力で自由自在に乗りこなすのが本当に格好良い。本物の力を感じます。YouTubeなどで観られるスタジオ・ライヴ版だとまたエモーショナルさが段違いで、より歌の魅力を感じられると思います。そして自分の推しポイントとして、とにかく声、倍音が気持ち良い。柔らかく、甘すぎず、でも包み込まれるような歌にぜひ浸ってみてください。

THE GET UP KIDS 『Something To Write Home About』 Vagrant(1999)

 3曲目はゲット・アップ・キッズの“Holi­day”。これは学生時代にめちゃめちゃ聴いてました。〈エモい〉って言葉が最近だいぶポピュラーになったようですが、これはまさにエモい楽曲だと思います。美しいメロディーに、泣きが入ったように感情的な、とにかくエモいヴォーカルが合わさると最強です。まだ聴いたことのない方はぜひ。ちなみに、ここで冬っぽい楽曲をセレクトしようかなと思ったんですが、こういう激情っぽい音も冬っぽく感じるのはとても不思議。ビッグマフの音みたいな。そんなふうに、音色なんかでもいろんな感情や景色を伝えることができる気がするので、自分のギター・プレイや音色もそうありたいなと思います。ではまたね。

 


yuxuki waga
佐藤純一(FLEET)とs10rwのyu­x­uki waga、kevin mits­unaga(Leg­gy­salad)という3人のサウンド・プロデューサーと、ヴォーカリストのtowanaから成るユニット、fhánaのギタリスト。劇場版アニメ「SHIROBAKO」のテーマ・ソングを収めたシングル“星をあつめて”(ランティス)と、配信シングル“Pathos”が好評リリース中! 2月20日には日清パワーステーションでのライヴも予定されています。さらなるスケジュールについては〈http://fhana.jp/〉でご確認を!

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